『歩くことと詠うこと』

堀田明日香

(2005年/新風舎)


ハルカカナタ


愛することと瞬きすることは

似ているかもしれない。


麻喜と私はインドへ降り立つ。

マザーハウス、ボランティア、死を待つ人の家、ガンガー・・・・・・。

インドに溶け込んでいく麻喜と私。

ときおり流れ込む感情のうねり、祖母の自殺の記憶、

そして、母-。


第22回新風舎出版賞奨励賞受賞作品



彼らはなにを信じているのだろう。

神なんていない。

私はそう思う。

しかし、この町には神を信じる人々で溢れている。

自分以外を信じるなんて、私には想像しがたい。

他人を信じるという行為だって、結局はこの人を信じてもいいと思う

自分を信じるのだ。信じるのは自分自身だ。

(本文より)


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