『魍魎の匣』 (中)

京極夏彦

(2005年/講談社)


ハルカカナタ



「私は、嘘吐きなのです。」


かつての銀幕の美女・美波絹子こと柚木陽子は

謎めいた言葉を口にした。


蒸発した加菜子が大財閥・柴田家の

遺産相続者だったという事実の他に、

彼女は何か隠している・・・・・・


一方、魍魎を封じ込めるという霊能者・御筥様の

奇怪な祈祷と文士・久保竣公の

嗜癖が新たな惨劇を生んだ!