『イワンの馬鹿』
レフ・トルストイ[作] 北御門二郎[訳]
(2006年/あすなろ書房)
軍人のセミヨンにほてい腹のタラスと、
唖<おし>の妹マラーニャと、
それに老悪魔と三人の小悪魔についてのお話。
人は権力や物質に対する欲にとらわれると、
限りなくその欲望に振りまわされてしまいがち。
そしてその結果、本当の幸せからだんだんと遠ざかっていく。
争うことをせず、お金に執着せず、ただただ愚直に、
額に汗して働く。
そしてそのことが、結局、自分をもまわりをも
幸せにすることができる。
(小宮楠緒)