『犬がいたから』

石黒謙吾

(2007年/集英社)


ハルカカナタ



生きていくあなたを、

犬は見つめている。


『盲導犬クイールの一生』の石黒謙吾が贈る、

心にしみいる7つの短編。

記憶をつないで奏でる、人と犬との協奏曲。


「この曲を聴き、雨の夜に見た犬の目を

思い出せば、自分を見失わずに

生きていけるような気がした。

八時のゴミ出しのカノンが、ジローが、

僕の背中を押してくれるんじゃないか・・・・・・」

(「裏口にいた犬」より