【名曲リレー1151】man#3

■Gypsy Man / War('73)

ウォーはエリック・バードンがバックバンドに起用したのち独立したLA出身の黒人ファンク・バンドです。ここのハーモニカのリー・オスカーは、バードンのルームメイトで、ストレンジラヴスのジェリー・ゴールドスタインが、黒人をバックに歌いたいと常々言っていたバードンをウォーの前身バンドに紹介した際、一緒についてきてそのままウォー結成につながったそうです。71年にバードンと別れたウォーはUAからデビュー。73年の「Deliver The Word」からのシングルヒット”Gypsy Man”(最高位#8)でも、オスカーの黒いハーモニカしっかり聞けます。こってり加減がなかなかかっこいい。

 

 

【名曲リレー1152】gypsy#2

■You Don't Need No Gypsy / Robert John('72)

少年時代からヒットシングルを出してたロバート・ジョンはNY出身の白人ssw。この人の名前を高めたのはトーケンズの”Lion Sleeps Tonight”のカヴァー('71,#3)なのですが、その直後の”You Don't Need No Gypsy”は、マイケル・ゲイトリーとの共作でポップス・マインドに溢れた名曲。フォー・シーズンズ系のポップな作品です。しかしこのAtlantic時代はアルバムを出せなくて、79年に”Sad Eyes”の#1でカムバックするのです。

 

 

【名曲リレー1153】gypsy#3

■Rock And Roll Gypsies / Jesse Ed Davis('70)

”Rock And Roll Gypsies”を最初に聞いたのは、スワンプの神的名盤、ロジャー・ティリスンの「Roger Tillison's Album」だったか、ヴィネガー・ジョーのセカンドだったか記憶ないです。いずれにせよ、ジェシ・エドではなかったことは確か。LP時代も廃盤にならずカタログに残り続けたという(デラニー&ボニーの「On Tour」やドクター・ジョンンの「Gumbo」も同様)ファーストソロ「Jesse Ed Davis」はネイティヴ・アメリカンのイラストが印象的な1枚。ドラッグでヘロヘロだったクラプトンの代打としてバングラデッシのコンサートでは待機してましたが、もし代打になればもっと脚光浴びたろうなあとも思ってしまいます。作者のティリソンのジプシー・トリップス時代のナンバーで、ハーツ&フラワーズがカヴァーしたようなフォークロック風味のアレンジでした。こうしたものも手軽に聞けちゃうのもすごいなあ。

 

 

【名曲リレー1154】rock&roll#2

■Rock 'N'Roll Nigger / Patti Smith('78)

Babelogueというポエトリー・リーディングに続いて強烈なロックンロールとなる”Rock'N'Roll Nigger”は、パティ・スミスの78年の大ヒット作「Easter」に入ってますが、このアルバムも当初は「Rock'N'Roll Nigger」というタイトルを予定してたといいます。とにかく”Because The Night”だけではないと感じます。最近ツイッターで知ったパティがらみの話を引用。「ポートランドの書店に泥棒が入り、ウォーホールの稀覯書含め約百冊が盗まれた。気落ちしている店長のもとに女性から電話があり「被害の中にわたしの本もあった。ウォーホールにはかえられないけど、わたしのを送ります」相手はパティ・スミスで、サイン本が1箱届いたという。」

 

 

【名曲リレー1155】rock&roll#3

■Rock'N'Roll Girl / The Beat('81)

カリフォルニア出身のザ・ビートは後にポール・コリンズ・ビートと改名します(同時期に英国バンドにもビートというのがあって、そちらはイングリッシュ・ビートと呼ばれてました)。"Rock 'N' Roll Girl"は乾いた感じが心地いいです。79年のファースト「The Beat」は邦題が「ミート・ザ・ビート」でした。これprodがブルース・ボトニックだったんですね。