【名曲リレー641】game#3
■Games People Play / King Curtis('69)
CMフィラーってわかります?ラジオのCMの部分に流れるBGM的な音楽で、かつて深夜放送の「オールナイト・ニッポン」など中継局が多い場合、各地方局がローカルCMを挟む間、CMの長さがそれぞれまちまちなので、CMとCMの間を埋めるのがCMフィラーと呼ばれた音楽だったんです(今の放送事情は全く知らないんでどうなのかは不明)。フロイド・クレイマーのピアノは、70'sに「オールナイト・ニッポン」ではよく使われてたと思います。ジョー・サウスの”Games People Play”もクレイマーのヴァージョンがあるのかわかりませんが、こういうフィラーで聞いたのが初めてで当然タイトルもわからずずっとそのままだったのですけど、デュアン・オールマンの「An Anthology」を聞いて、キング・カーティスのカヴァーがあってあの曲だと知った次第。よってこのsaxのヴァージョンもエレキシタールがビュンビュンいうサウスのヴァージョン(ここでもデュアンがビュンビュン弾いてますが)と同じくらい耳に残ってるんです。カーティスのアルバムは「Instant Groove」('69,Atco)から。
【名曲リレー642】people#2
■People Are People / Depesche Mode('84)
ディペシュ・モードで一番好きな曲は、「Some Great Reward」('84)に入ったこの曲。適度にポップで開放的なメロディー。リズミックな曲に呼応したPVも軽快ですが、冷戦下の実写フィルムを挿入した重いムード(曲の録音は西ベルリンにて)になっています。ドイツで#1になったそう(全英#4)。
【名曲リレー643】people#3
■Why Are You People Like That / Muddy Waters
ブルーズのCDは今も昔もこれしか持ってません。マディ・ウォーターズがウッドストックで録音した「The Woodstock Album」('75)。このメンツはそのままザ・バンド解散後のリヴォン・ヘルムのRCOオールスターズに移行するといっても不思議ではないです。それくらいザ・バンド・テイスト(リヴォンとガースしか参加してないのにも関わらず)があります。その昔はウッドストック・フェスティヴァルでのライヴではなく、と断り書きが必要でしたが今ではちょっとした米音楽ファンなら、ここでいうウッドストックが、スヌーピーの相棒ではなく、NY州の地名である事はご存じのはず。ボビー・チャールズの未発表曲でしたが、後の発掘音源でチャールズが歌ったものも出てます。
【名曲リレー644】why#2
■Oh Woman Oh Why / Paul McCartney('71)
71年に入るとポールとリンダは「Ram」の録音に入りますが、先行シングルとして出たのが”Another Day”でした。実際は「Ram」と同じ頃の録音ではなく、もっと以前に完成してたらしい。名義はポール・マッカートニー、NYでヒュー・マクラッケン(g)、デニー・シーウェル(ds)、リンダ(kb)らとレコーディングされたもの。覚えやすいメロディーもさることながら、主人公の毎朝風呂に入って、髪をぬらし~というくだりを説明する歌詞が、歌いやすくて気持ちいいです。そのB面”Oh Woman Oh Why”こそもっと語られるべき曲な気がします。71年と言うとスワンプロックのブームの真っただ中で、ジョージあたりはそのあたりにどっぷりつかってましたが、多分ヒュー・マクラッケンのルーズなスライドの入ったこの曲こそ。ポール流スワンプ・ロックだったのかもしれません。途中に入った拳銃のSEは本物だったそう。
【名曲リレー645】why#3
■That's Why God Made the Radio / The Beach Boys('12)
珍しく近作から。といっても6年前か。このタイトル曲はホントエヴァグリーンな魅力に満ちています。セレクトで岸本さんが入れてくれたんだっけ。