【名曲リレー481】between#3
■Torn Between Two Lovers / Mary McGregor ('77)
メアリー・マクレガーはミネソタ出身の女性シンガーで、PPMのピーター・ヤーロウに見出され76年にAriola-Americaよりデビュー。そのデビュー作のタイトルとなった"Torn Between Two Lovers"は、2週#1となり大型新人として注目されました。日本ではビクターからリリースされ、ちょうど全米チャートを気にし出した頃だったのでしっかり覚えてます(邦題は"過ぎし日の想い出")。"Torn Between Two Lovers"は、メロウな邦題とは裏腹に2人の男を好きになってしまう女性の揺れ動く心情を描いたもので、この大ヒットで実生活でもマクレガーは離婚してしまうという皮肉な話がありました(というくだりはこの曲を紹介した媒体には必ず紹介されていますのでお約束)。Midnight Specialの動画には、なんとバックにはローズマリー・バトラーがバーサ時代のようにbassを弾き参加(この2人は日本のアニメ映画の主題歌を歌ったという共通項がおもしろいです(マクレガーは「銀河鉄道999」、バトラーは「幻魔大戦」))。セクシーなのかそうでないのかよくわからないコスチュームです。
【名曲リレー482】lovers#2
■Lovers Of The Bayou / The Byrds ('70)
バーズの「(Untitled)」のライヴサイドの1曲目に入った"Lovers Of The Bayou"のカッコよさったらなかったなあ。ロジャー・マッギンはソロになってからもやってますが、バーズの未発表スタジオ・ヴァージョンも、トム・ペティのマッドクラッチのヴァージョンもこのライヴにはかなわんと思うのです。当時のバーズにしては結構ハードな出来。
【名曲リレー483】lovers#3
■A Lovers Question / Travis Wammack ('75)
トラヴィス・ワマックは、マッスル・ショールズのフェイム・スタジオの専属のギタリストだった人で、72年にFameから「Travis Wammack」でアルバム・デビュー。これはジェームズ・ギャングやキャット・スティーヴンスのカヴァーもありましたが、僕としてはどっちつかずの印象でした。Capricornから75年にリリースされた「Not For Sale」は、リック・ホールのプロデュースで、お膝元のFameスタジオで録音されたものです。なかなか、はじけたスワンプ・サウンドを聞かせます。ルーツとなっているサザン・ソウル色が、僕にはやや濃すぎると感じることもあるのですが。ブルック・ベントン作の"A Lover's Question"はユーモラスな表情をたたえて、成功しています。
【名曲リレー484】question#2
■A Question Of Temparature / Balloon Farm ('67)
「Nuggets」の事は、高校時代の友人O橋君から聞いて知ってました。80's半ばの事。彼はストーンズやゼッペリンも好きだったけど、パンクやレゲエやブルーズにも詳しくて、音楽の趣味は僕とかなり違うけど、かなり詳しい人でした。彼が「Nuggets」にたどり着いたのは、パティ・スミス・グループのレニー・ケイが評論家時代にElektraで編んだアンソロジーだったこと、ガレージ・サウンドが元祖パンクともてはやされたからでしょう。逆に僕は60'sポップスの側面から「Nuggets」に接近。彼は確かElektra原盤を所有してた覚えだけど、僕はRhinoがシリーズもので出したコンピレーションLPで揃えるようになった。そのオリジナル盤には入らなかったものを含めた、入門編がRhinoの「Nuggets Vol.1~Hits」で、これにはハマったなあ。そこに入ってたのがニュー・ジャージーのガレージバンドのバルーン・ファーム。唯一のヒットは#38まで上がったノヴェルティっぽいナンバーで、ハッタリ感強し。そして初期のスプリングスティーンを手掛ける事になった同郷のプロデューサー、ロバート・アペルがメンバーにいた事で知られています。
【名曲リレー485】question#3
■Answers Questions! Questions Answers! / Focus ('73)
オランダのフォーカスは、ジャンル的にはプログレに入りますが、クラシックとジャズとロックンロールがミックスされたような音を出します。デビューは70年ですが、大幅なメンバーチェンジ後の71年のセカンド「Moving Waves」以後のラインナップをフォーカスと呼ぶようです。Focus At The Rainbow」は有名なライヴ盤で、この73年のロンドンはレインボウ・シアターでのライヴは日本ではポリドールから出て、その後東芝EMIから出ています(現在はビクター)。僕としてはちゃんとした形での初フォーカスだったわけですが、驚きというか強烈な違和感がありましたね。「Focus 3」に入っていた"Answers,Questions! Questions Answers!"は、フリーフォームな演奏で、ハードなgとorg、flのソロをたっぷりとフィーチャーしています。