【名曲リレー386】sail#2
■Boat To Sail / Jackie Deshannon ('75)
ジャッキー・デシャノンはsswですが、最大のヒット曲は自作ではなく、バカラック作というのも面白いです(同じパターンにJTがあります)。キム・カーンズに書いた"Bette Davis Eyes"やサーチャーズの"Needles & Pins"の作者としても有名。60'sは主にImperialで、その後CapitolやAtlanticでもLPを出してましが、Columbiaから出した唯一の作品が75年の「New Arrangement」。さほど素晴らしい出来ではないのだけど、その美貌とかの"Bette Davis"のオリジナルが入ってることから、何度も日本でCD化されました。マイケル・スチュワート(ジョン・スチュワートの弟)のprodで、ロン・タット(ds)、ジョン・カーン(b)、ラリー・ネクテル(kb)らスタジオミュージシャンによる匿名的な演奏をバックにしたこのアルバムから、"Boat To Sail"は、ブライアン・ウィルソン夫妻がコーラスで参加したメロウな曲です。
【名曲リレー387】sail#3
■Sail On Sailor / KGB ('76)
ビーチボーイズの「Holland」に入ったナンバーをKGBはブルージーに料理。実際初めて聞いた時別曲かと思いました。レイ・ケネディ(vo)、バリー・ゴールドバーグ(kb)、マイク・ブルームフィールド(g)、カーマイン・アピス(ds)、リック・グレッチ(b)によるスーパーバンドKGBの1枚目からです。今気づいたのですが、これブライアン・ウィルソンとケネディの共作になってます。BB5の「Holland」のクレジットもそう。
【名曲リレー388】sailor#2
■A Sailor's Life / Fairport Convention ('69)
フェアポート・コンヴェンションが本格的にトラッドの世界に入って行った記念すべきナンバーが”A Sailor's Life”で「Unhalfbricking」('69)に収録されています。今も昔もこうしたエレクトリック・トラッドは得意ではないのですけど、サンディー・デニーの圧倒的な表現力の歌い出しから緩やかにバックの控えめな演奏が付くあたりのダイナミックな感じには少し惹かれます。ゲストのデイヴ・スワブリック(fdl)はこのあと正式メンバーとなり、本格的トラッド路線に舵を切ったフェアポートのサンディーやリチャード・トンプソンと並んで重要な戦力になります。
【名曲リレー389】sailor#3
■Sailor's Tale / King Crimson ('72)
フリップ=メル・コリンズ=ボズ=イアン・ウォーレス=ピート・シンフィールド+キース・ティペット・グループによる傑作「Islands」の2曲目です。前作の流れでティペット・グループの面々もゲスト参加で、よりジャズっぽいムードであります。前曲”Formenterra Lady”のフレーズを受け継いだこのインストは、前半は速いテンポで聞かせ(メル・コリンズのsaxがソロを取る)、途中テンポを落とし、爆撃の様なフリップのgがあって、後半は再びテンポを速め荘厳なmellotronとgが乱れ打ちとなる展開になります。久々に聞きましたが、余韻も十分楽しめます。日本盤は昔から星座(いて座三裂星雲)のジャケットですが米盤はインナー紙袋の奇妙なイラスト(あれは何だろう)でした(今は統一されてるのか?)。
【名曲リレー390】tale#2
■Tales From The Riverbank / The Jam ('80)
後期ジャムのシングルオンリーの曲だった気がしますが、Flexidiscだったかもしれません。時期としては「The Gift」の直前ですけど「Sounds Affects」に入っててもおかしくない感じ。この時期ポール・ウェラーは曲が溢れ出てたまらなかったんだろうなあ。