【名曲リレー21】west#3

■Wild West End / Dire Straits('77)

ダイア・ストレイツは77年に結成された4人組です。パンクの波に覆われた英国から登場して、英米のチャートで健闘した"Sultans Of Swing"('77)はマーク・ノップラーの硬い感じのgと枯れたvoが印象的でした。後にディランの「Slow Train Coming」でも起用されるくらい老成化したイメージが、ザ・バンドと重なります。デビュー作「Dire Straits」(Vertigo)はマフ・ウィンウッドのprod。元スペンサー・デイヴィス・グループでスティーヴの兄、マフはSDG脱退後は裏方に転身、パトゥー、ケヴィン・エアーズ、サザーランド・ブラザーズ、スパークス等を手掛けましたが、一番成功したのはこのダイア・ストレイツのファーストだったのかも。"Wild West End"もgが枯れまくってます。ちなみにdsはメロトロンで有名なスプリングのピック・ウイザーズ。

 

 

【名曲リレー22】wild#2

■Wild Dogs / Tommy Bolin('75)

4期パープルのステージでも「Teaser」からの曲としてプレイされる事が多かった"Wild Dogs"は、エコーがかったgが隙間を埋めつくす様なこれぞ、ボーリンといった曲ですが、ダビングを重ねた夢幻な世界をバンドで再現するのは結構難しく、コンディションも悪かったパープルの日本でのライヴでは別の曲のように聞こえます。「炎のギタリスト」という邦題がついた「Teaser」は後年リミックスされた新装盤も出てて、そこでは13分を超す長尺のヴァージョンになってますがいかにも長い。せめて倍となったこの8分台くらいかなあ(オリジナル・ヴァージョンは4"40なんでこれも数あるリミックスの一つなんでしょう)。動画はそのヴァージョン。「Whips And Roses」('06)から。

 

 

【名曲リレー23】wild#3

■Wild Horses / The Rolling Stones('70)

中学の頃初めて聞いて、なんて美しいメロディ、ストーンズ的じゃないなあ、なんて生意気に思ってました。Rolling Stonesレーベルの第1弾「Sticky Fingers」の曲ですが、Abckoに人質に取られたのか(?)Decca盤のベストにはいってる事もありました。グラム・パーソンズとの交流が~なんて話は後付けのストーンズ研究が進んでからの話で、70's後半にはグラムの話って、ストーンズの記事にはほとんど書かれてなかったです。フライング・ブリトウズがやった"Wild Horses"は、ちょっとレイドバックしすぎなんで、やっぱりストーンズのヴァージョン。ミック・テイラーの味わいあるg素敵です。邦題は今でも”ワイルド・ホース”なのかなあ?

 

 

【名曲リレー24】horse#2

■Pale Horses Pale Rider / Paris('76)

フリートウッド・マックを辞めたボブ・ウエルチ(g,vo)がジェスロ・タル~ワイルド・ターキーのグレン・コーニック(b)、ナッズのトム・ムーニー(ds)と組んだパリスはゼッペリン級のハードロックとして渋谷陽一氏がプッシュした関係で日本で根強い人気がありました。そのデビュー作を僕は個人的には全然買っていないのですが、dsが代わったセカンド「Big Towne 2061」('76)は大好きでした。当時よく言われたのは「汗の匂いのしないスタイリッシュな音(ハードロックでは全然ないのです)」。確かに従来のブルーズ・ベースの音ではない新しさがありましたが、あっけなく解散してソロになったウエルチはストリングスにまみれたポップ・ロック(当時はソフト&メロウなんて言われてました)になってて、又混乱。基本線はマック時代と変わってないのですがアレンジのせいでずいぶん印象違います。一番好きなのは"Pale Horse Pale Rider"です。

 

 

【名曲リレー25】horse#3

■No More White Horses / T2

ガンのメンバーでもあったピーター・ダントン(ds)が組んだへヴィ・ロック・トリオがT2です。70年の「It'll All Work Out In Boomland」(Decca)からの、"No More White Horses"は、キース・クロスのgがドラマティックな展開です。この辺はマーキー誌周辺で高く評価されてて、一般的な知名度はほとんどなかったのですが、最近はそうでもないようです。クロスがkbも弾くので、プログレファンにもアピール。