付き合う前のデートって。
たまにふと思い出してあんな風に触れ合えないまま一緒に過ごした時間は幻だったんじゃないかって思う。
たった2か月前なのにすごく昔に感じて懐かしくて、あの時間がかけがえのないものなんだって実感する。
あの時心の底から求めたことは今現実で、もう外に行かなくても2人きりで過ごせて求めあってお互いを貪ることができる。
願っていた姿で手の届く場所にいて見つめられるドキドキは安心感と信頼と愛情に変化して、ゆっくりと優しいキスをされてなお、あの時感じたゾクゾクする性的興奮が下半身と脳を支配する。
彼が映画を真剣に見ている顔を私は真剣に見ている。
なんて美しい目で、なんて柔らかい肌で、なんて綺麗な歯なんだろう。
私がこの人の隣に寝転んで、当たり前のことのように一緒に過ごしていることが信じられない。
何もしなければ、かすることさえない2人だったと思う。
でも一つの行動が手繰り寄せた奇跡。
なにか一つでも違った行動をしていたらこうならなかったんじゃないのかな。
それとも、どうあってもなるべくしてなる2人なのか。
そんな風に特別な意味を感じたい。