タータンチェックは、日本人にとって身近で馴染みがありますよね。
私はカシミアのタータンストールを25年、カシミアのタータンマフラー2本を5年以上使っています。
ストールは25年前にスコットランドに留学してる時に購入したものです。
今はカシミアも安く購入できますが、当時、大学生だった私にとっては清水の舞台から飛び降りるくらいの値段でした(笑)。
でも、このストールは留学時の思い出の品として、大事に毎年使っています。
この本は、2010年に出版されたものなので多少古いのですが、今まで読んだタータンに関する本の中ではダントツにわかりやすい本です。
この本では、タータンの歴史、スコットランドの歴史が説明されているだけでなく、スコットランドの美しい風景の写真もふんだんに載せてあります。
また、ちょっとした観光情報も写真と共に載っています。
この本の一番凄いところは、ユニバーサル・タータン(一般の人が身につけることができるタータン)の図鑑(見本写真)が載っていることです。
タータンには、物凄い数の種類がありますが、ユニバーサル・タータンだけでもこんなにあるのか!と驚きます。
一言でタータンチェックと私たちは言ってますが、タータンの種類にはいろんな分類があるんです。
クラン・タータン
クランに属する人だけが身につけることができる。家紋のようなもの。
ディストリクト・タータン
地域、地方に根ざしたタータンで、クラン・タータンがない人が着用。
ユニバーサル・タータン
誰が身につけてもよい一般向けのタータン。
ハンティング・タータン
狩猟に出かける時に身につけるタータン。
ロイヤル・タータン
王室が身につけるタータン。
アーム・タータン
軍隊の制服用タータン。
コーポレート・タータン
企業や組織がイメージアップや販促のために作ったタータン。
記念タータン
人物やイベントの記念のために作られたタータン。
こんなにいろいろ分類があるんです。
私たちが日本で購入してるのは、ディストリクトかユニバーサルなんだろうなーと、この本を読んで初めて知りました。
タータンって、デザイナーさんがいろんな色を組みわせて勝手に作ってるもんだと思い込んでたのですが、この本を読んで、タータンの登記所もあり、きちんと登録、認可をされて管理されていることを初めて知りました。
そうやって歴史と文化の象徴であるタータンを、政府主導で守ってることにとにかく驚きました。
単なるファッションのデザインだと思っていたタータンが、こんなに奥深かったとは。。。
留学する前にこの本が出版されてたらよかったなあ。
スコットランドの写真もとても素敵ですし、タータンとはなんぞや?から学ぶこともできて、日本人にとって馴染みのあるタータンについて学べるこの本は、冬ごもりの時間には最高です。
写真も多くて楽しく読めるので、オススメです。