このブログもめでたく第9回を迎えることができた。

今回は、三戸政和氏による『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい

人生100年時代の個人M &A入門』(講談社+α新書)をご紹介していきたい。

 

もともと私は、書籍を読んだ直後、「あぁ、面白かった。とっても勉強になったし、

満足感もたっぷりだ」という場合と、「あぁ、面白かった。とっても勉強になったし、

満足感もたっぷりだ。よぉし、この本で学んだことを早速行動に移そう」という

場合のどちらかにたいてい落ち着く。ちなみに、このどちらにも当てはまらない

本を、そもそもこのブログでは一切ご紹介しない。その価値がないからである。

 

また(他の方々はどうなのか存じ上げないが)、書籍を一冊全て読み終わった

後の私は「あぁ、面白かった。……満足感もたっぷりだ」の場合が85%であり、

「あぁ、面白かった。……早速行動に移そう」の場合が3パーセント、残った

「読んだ価値が何もない」と思われるものが12%といった塩梅である。この

3パーセントという数値が、私が人間として成長しない理由を如実に物語って

いるかとも思われる(笑)。

 

さて、上記のうち本書は(三戸氏に対しては大変失礼かもしれないが)、読者に

とっては「あぁ、面白かった。……満足感もたっぷりだ」で留めておくのが無難で

ある人の割合の方が高い気もする書籍である。

 

仕事が非常によく出来て、かつ預貯金が少なくとも1500万円くらいある方でないと、

再現性に無理があるのではないかと私が勝手に思っているからである。

 

当然ながら、私の預貯金額は1500万円には遠く及ばない(笑)。

 

ところで、本書から勉強になったのは、0から起業して1にするのではなく、1あるもの

を10にするという発想であった。

 

すなわち、何もないところから起業するには、様々な初期投資の費用がかかるもの

である。しかし、後継者不在や、その他の様々な理由から会社を売却したいと思って

いる経営者から経営権を承継すれば、既に従業員の方々や必要な設備などは揃っ

ているのであるから、1を10にする発想で経営を行なうことが出来るということである。

 

ここで、既に上記5段落目に記述した内容の”反対の解釈”も実は成り立つと私は

思う。要するに、他の追随を許さないほどずば抜けて仕事が出来る上に、実績も

文句なく、かつ預貯金も1500万円以上を余裕で所持されている場合にはトライする

のも面白いのではないかということである。

 

本書を読まれた方のなかで、絶対的な自信にあふれている方はきっと挑戦なさる

のではないだろうか。上手くすれば、大企業に勤務されているときの何倍もの年収が

見込めると著者は仰っているからである。

 

ところで、三戸氏は、「飲食業未経験の人は、飲食店経営に手を出してはいけない」

とも仰っている。これは今までの私の読書経験の中では、初めて知った事実である。

以下に、少し引用することとしたい。

 

    飲食業の経験のない人が、(中略)趣味の延長で、喫茶店や居酒屋、バーなどを

  始めるのはおすすめしません。失敗して財産をすべて失うどころか、借金を背負って、

  悲惨な末路を迎えることになる可能性がきわめて高いからです。

 

この根拠が具体的に何なのかについては、本書をご購入されてお読みくださればと思う。

 

上記以外にも魅力あふれる著書だと私は思っているので、皆様の預貯金の額に関係

なく{しつこい(笑)}、お読みになると良いのではないかと私は思う。