このブログもめでたく第4回を迎えることができた。

今回は、佐々木亨氏による『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(扶桑社)を

ご紹介していきたい。

 

皆様ご存知の通り、メジャーリーグのロサンゼルス・エンジェルスで投手・打者

として大活躍中の大谷翔平選手に関する書籍である。

 

本書は、大谷選手がどのような高校生活を送ってきたのか、ご両親はどの

ようなスタンスで教育をなさったのか、さらにはどうして二刀流が生まれたのか

といったことが、詳細に記述されている好著である。

 

大谷選手は、当初高校卒業と同時にメジャーリーグに挑戦するつもりであった

ということを、この著書を拝読するまで恥ずかしながら私は全く知らなかった。

 

現在も北海道日本ハムファイターズで指揮を執られている栗山英樹監督を初

めとする球団関係者の方々が、当時高校を卒業してすぐにメジャーに挑戦

するのではなく、まず日本で土台をしっかりと固めてから(しっかりと実績を積

んでから)挑戦した方が良いという説得をされていた事実が述べられている。

 

ところで、ご両親のうち、お父様が野球人として実業団で活躍されるほどの

実力者であったこと、またお母様はバドミントンの選手としてインターハイに

出場した程の実力の持ち主であったということが大谷選手の規格外の身体

能力に直結したことは間違いないことと思う。

 

さらに、大谷選手という野球界にとっての至宝、さらに踏み込んでいえば

スポーツ界にとっての至宝を、決して壊すわけにはいかないという考え方が、

ファイターズ時代の栗山監督を初めとする多くの方に共有されていたことが

今の活躍に少なからず影響を及ぼしていると言える。

 

遡って、高校時代の恩師である花巻東高校野球部監督でいらっしゃる

佐々木洋監督のご指導も、大谷選手に多くの影響を与えたことが窺える。

高校生で160キロの速球を投げられるようにするという、”必達の目標”を

掲げていたことも驚くべきことであった。

 

日本時間の2018年5月26日23:30現在(細かすぎるかな)、大谷選手の

成績は、バッターとしては打率3割0分9厘。ピッチャーとしては4勝1敗・

防御率3.35という堂々たるものである。

 

本書は、大谷選手を応援されている方々にとっては本当に素晴らしいもの

であると私は考える。

 

レギュラーシーズンはまだ始まったばかりとも言えるが、これからの夏場、

そして秋にかけて、この「大選手」がどれほどの活躍を見せてくれるのか

ワクワクするばかりである。