ルイ・ヴィトンとのコラボでその名をあまねくとどろかせたポップアートの帝王・村上隆による芸術論…というより、かなりブッとびの超ビジネス論。内容は、自分のアートを欧米に向けて、どのような戦略で商業的に成功させたのか、という方法論。読んでいると、この人の価値基準ってお金!?と思わせる部分もある…けどやっぱり違う。カネは欲しいがそれが目的ではなく、マネーを手段により革新的なアートを世界へぶちあげたい。人はなぜ人の造りし『美』に心も賭していくのかの核心に辿り着きたい…という飽くなき芸術家魂というか業に突き動かされています。すばらしい作品を描ききったとき、それまでの人生で見たこともないような「まばゆい光を見る瞬間」があって、その一瞬間に会いたくて、苦しくてもつらくても芸術にへばりついている。『美』の前に立つ時だけは、みんなが平等になれるというファンタジーを実現してくれるから、そのために働きたい。死ぬ時までこの気持ちが続くよう、毎日祈るような気持ちで嫌がる体を引きずり『美』の従者たり得る者として、ひたすら生きてゆければ…。と、どうですか?この美しいお言葉。村上氏のあのお顔から連想できますか?人が求めてやまないものは、やっぱり『美』だなと。独創性が究極まで高められた村上氏の生き方論としても非常に刺激を受けた一冊です。
- 村上 隆
- 芸術起業論




