三島由紀夫が青春時代に創作上もっとも影響を受けたという作品。作者はキラ星のような2つの作品をこの世に残し20歳で夭折したという神秘的・伝説的な天才作家レイモン・ラディゲ。物語は19世紀ヨーロッパ恋愛小説の古典的テーマである“上流階級夫人と美青年との恋”ただこのお話の二人は完全にプラトニック。結局最後まで、お互いに想いを打ち明け合うこともない。それだけに!だからこそ!求め合う二人の心は、歓喜・虚栄・誤解・嫉妬・後悔・・あらゆる感情が渦巻き乱舞し、陶酔の絶頂へ達するのです。なんて淫らな貞潔。まさに心理こそロマネスク。

ラディゲ, 生島 遼一
ドルジェル伯の舞踏会