『ユージニア』(恩田陸)・・・ネタバレ | 読書猫の日常

『ユージニア』(恩田陸)・・・ネタバレ

著者: 恩田 陸
タイトル: ユージニア

前回読んだ『ロミオとロミオは永遠に』とは全く違った印象の作品です。

ノスタルジックな雰囲気で、謎めいていて、もどかしさの残る、私にとっての恩田陸の原点に近い作品でした。

犯人死亡で決着した過去の事件を、関わった人達が色んな立場・視点からもう一度振り返って語る。

読み進めていくと早い段階で、「きっと、真犯人はこの人なんだろう。」と思う。

でも、確証がない。

断定出来ない。

盲目ではあるが美しく聡明で、皆に女王の様にかしずかれ、女神の様に崇拝されている少女の心の底の闇を想像すると、ゾクリとさせられてしまいます。

彼女の本心も、その目的も、明確にはされていませんが・・・

そこに、少女期ならではの屈折と残酷さを感じてしまいます。

彼女は、何から逃れたかったのでしょうか。

そして、彼女の望みは達成されたのでしょうか。

機会があればもう一度じっくり読み返してみたいと思います。

また違った発見があるかもしれません。