人の縁とは

本当に不思議なモノだ。



会社勤めをしていた頃。

職場で雰囲気が怖くて

「ちょっと苦手だな」

と思う人と、

たまに一緒に働く

ことがあった。



たとえば、

とても仕事ができて

冷静沈着な、

ある男性社員さん。



入ってしばらくの頃、

私がわりと

大きなミスを

してしまった時、

今後同じミスを

しない為の対策を

冷静に少し

厳しく言われたので、

ちょっとびびって

しまっていた。



同じチームの

リーダーではあるけど、

直接仕事の指示を出す

上司ではない。

だから、

気まずさもあり

あまり接触する

機会がないのが

正直、ありがたかった。



ある日、仕事で

トラブルが発生し、

直属の上司の

指示を仰いで

緊急に対処しなければ

ならなくなった。



そんな時に限って、

肝心の上司は

出張中で電話も

つながらず・・・。






「どうしよう?!

 でもすぐに

 対処しないと・・・」

焦る中、

おろおろしている

私の雰囲気を察し、

件のリーダーの男性が

「どうしたの?」

と声をかけてくれた。



事情を説明すると、

急いで指示を

出してくれて、

どうにか無事に

乗り切れた。



「ありがとう

 ございました!

 とても助かりました!」


「もぅ、どうしようかと

 思いました。

 〇〇さんが

(↑リーダーの男性の名前)

 いてくださって、

 本当に良かったです」



ホッとしながら、

正直に思ったことを

伝えると、笑顔で

「良かった。

 お疲れさま!」

と返してくれた。



それを機に

気まずかった

雰囲気が和らぎ

(気まずさを

感じてたのは、

私だけかも

しれないが(笑))、

その後も雑談が

交わせるぐらい

仲良くなれた。



すると、悲しいかな

せっかく

仲良くなれたのに、

まるで神さまから

「もぅ、この縁は

丸くおさまったね」

と言わんばかりに、

彼は他の

グループ会社へ

栄転してしまい、

同じチームで

働けなくなった。



しかし、

その後も

同じ建物内ゆえ、

たまにフロアに来た際に

声をかけてくださって

雑談に参加してくれるなど、

とても可愛がって

もらった。






それから3年後。

私が退職する際、

残念ながら

彼は外出中で会えず、

ご挨拶が

できなかったのが

とても心残りだった。



しかし、

縁とは不思議なモノ。



次の会社でなんと、

配属された部署が

前の会社と

取引をしていて、

戻ってきた彼

(もちろん栄転)が

担当者になっていたのだ。



同じ部署の方と

前職の話をしていた際、

取引していることを知り

彼の名刺を

見せてもらって、

世間の狭さに驚いた(笑)。



ある日。

ご好意で彼と

つながっている

電話を変わって

もらった際、

彼も

「なんでそんな所に

 いるの~?!」

笑って驚いていた。



この時、

ようやくずっと

心残りだった

退職のご挨拶が

きちんと伝えられた。






「もう二度と

接することがないから」

どこかこのような

思いがあるのか、

別れが決まっている人を

雑に扱う人を

まれに見かける。



だが、長く生きていると、

こうした

不思議がある。

縁はどこでつながっているか、

わからないのだ。



「ちょっぴり

 苦手かも・・・」

こんな風に

思う人と一緒に

仕事をしなければ

ならなくなった時。



実は相手を良く知り、

苦手意識を失くして

仲良くなれる

チャンスかも。



どうしても

相性が合わない、

苦手な人は

仕方ない(笑)。



でも

「ちょっぴり」程度なら、

こうしたチャンスは

神様に感謝しながら、

ぜひ活かしてほしい。



だって、

仕事をしていて

仲良い人に一人でも多く

囲まれていた方が、

断然楽しいからだ。