この本の論旨は


① 我々の事業は何であるか?を問い続ける


② 顧客は誰で、どんな価値を提供すべきかを定める


③ 高い目標を掲げて、広くイノベーションの機会を探る


④ そんな仕組みを適切な規模で運営していく


という4点が企業運営において重要であるという主張と受け止めた。


問い続けることの重要性

特に一番上の「問い続ける」という点が重要であろう。
企業の存在価値とターゲット顧客が、時間とともにそれは変化するのだということを常に念頭において企業活動を捉えていきたいと思う。
本当に大事にしなければ顧客というのは時間とともに変化するはずであり、提供できる価値も組織の成長に伴って変化するはず。
イノベーションを起こすという意味でも事業の定義、顧客について、定期的、かつ意識的に見つめ直していくべきだ。


イノベーション創出に向けて

売上構成比の高い「上客」のみを大事にし、御用聞き活動を続け、そのプロセスの最適化のために設計された組織はリスクが高い。

そんな組織は細かい改善活動の積み重ねに終始し、大きなイノベーションが起こせないであろう。
細かい改善活動は当然大事であるが、破壊的なイノベーション、新しい商品・サービスに駆逐されるリスクがある。
そのため、ドラッカーはイノベーションのための組織は、目標、チーム・人員を既存事業から切り離して設計すべきだと主張しているのではないだろうか。


目標設定のセンス

そして、目標設定の際に適切な目標設定を行うために十分慎重にならなくてはならないという点も頭に入れておきたいポイント。
数%成長の目標設定では、斬新なアイディアは生まれにくい。
しかしながら、目標設定があまりに高過ぎると、今度はイノベーションを阻む「抵抗勢力」のパワーが増す。
目標設定のセンスも企業のイノベーション創出の成否を決める重要な要素だと感じた。



最後に
ぶっちゃけ、少し哲学的過ぎ、難易度が高い本だったように思う。
まあ、「そうそう!」という共感を覚えるような箇所は少なかったけども、経験が足りない若者は今後の仕事の中で各章のポイントに対する自分なりの答えというものをしっかりと作り上げていくべきだと捉えて頑張っていきたい。


P.S.

マネジメントの本でありながら、「競合」の視点があまりないのというのも新鮮であった。
あと、西欧社会において、最大かつ最古の最も成功している組織=カトリック教会という話はトリビア。