hon・nin列伝 セキララなオンナたち 著:吉田豪 | 105円読書

hon・nin列伝 セキララなオンナたち 著:吉田豪


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吉田豪:著
太田出版 ISBN:978-4-7783-1107-0
2008年2月発行 定価1554円(税込)









軽めな本を読んでおこうと、小説ではなく吉田豪のインタビュー集を手にしてみたんだけれども、けっこうディープな内容だった。まぁ、荻野目慶子を筆頭にショコタン、土屋アンナ、広田レオナあたりは女性芸能人でも爆弾系だなぁとは思っていたが…意外と麻生久美子もキテるなぁとビックリしてしまったよ。「カンゾー先生」や「BAD GUY BEACH」の頃から麻生久美子のファンをやってるけど、印象がだいぶ変わったなぁ。

内容(帯より抜粋):スーパー・インタビュアー吉田豪が聞き出す、トップ女性たちの赤裸々人生!! 「痛い目に遭っても、結局また信じちゃう(笑)」(荻野目慶子)「ブログって日々の老いを刻んでることだったりも......」(中川翔子)「シンプルだね。美味しいか美味しくないかだけ」(土屋アンナ)「ザリガニは......美味しかったですよ!」(麻生久美子)「私っていつも病気の最先端をいってるんですよね」(広田レオナ) まえがき&あとがき代わりの吉田豪"本人"インタビュー(インタビュアー・松尾スズキ)も収録!! 

荻野目慶子なんかは…この本でも触れられている過去のいくつかのスキャンダルであり、深作作品で見せたキレキャラ演技のイメージが非常に強く、そういった部分の裏側を覗けるのが興味深い。想像以上に壮絶で波乱万丈な人生だなぁと…。吉田豪が古本屋で荻野目慶子が書いた本を見つけると、購入して友人に配り、布教活動していると言っていたが…自分もいまさらながらに100円コーナーで本を探したくなったよ、よく売ってるよね、荻野目慶子の本って。

ショコタンは…インタビューの中でも案の定サブカル系のネタが多く、話の中には壮絶な部分もあるんだけど、自分もオタクなのでわり親近感がわきやすいというか、今まで以上に身近に感じながら読んでしまった。土屋アンナもイメージどおり…爆弾発言の多さはこの人がけっこう多いかなと。ちょうどこの前、TVで中島哲也が、松たか子と土屋アンナの違いを語っていて大笑いしてしまったが…我が道を行く、気持ちのいいバカ加減(バカ正直ともとれるけど)は、本当にうらやましいなぁって思ったね。あそこまで正直で、よく仕事なくなんねぇ~な…それがやっぱ才能なんだろうねぇ。

で、麻生久美子だけど…最近の主演映画なんかは、だいぶ昔と演技の雰囲気が変わったなぁと。いい意味で、コワレてきたなぁ~と思っていたんですけど、実はそっちが地だったのかと、この本を読んで思ったわけで、それこそこの人の人生そのものが、三木聡が描くゆるゆるシュールなコメディみたいなんだなぁと…麻生久美子の生い立ちだけで映画が一本撮れそうな感じだよね。あきらかにいっちゃってるオバチャン広田レオナもハンパじゃない…実名でバンバン悪口、暴露話が出てきたけど、自分が失声症を患っている時に、中野裕之が声の出ない少女の話を書いた(元旦那の吹越も出ていた映画「Stereo Future」の事だな)事にムカついたっていってたけど…こういう話を聞いちゃうと、あの映画の見方も変わってくるなぁ~。

今回登場した人たちに多く共通するのは、なんらかの形でイジメを受けており、そういうのを乗り越えてきてる、たくましさにえらく感動する。過去に自分が感じていたネガティブな死生観を語り、それを笑って話せる現在があるところに…やっぱ成功している芸能人ってすげぇって思ってしまった。あとは、やっぱりお金って大事だなぁと…綺麗事だけじゃなくて、そういうリアルな声が聞けるのも良かったですね。





個人的採点:75点