ソウルケイジ 著:誉田哲也 | 105円読書

ソウルケイジ 著:誉田哲也


105円読書-ソウルケイジ (光文社文庫) ソウルケイジ

誉田哲也:著
光文社 ISBN:978-4-334-74668-1
2009年10月発行 定価720円(税込)









誉田哲也の警察ミステリー、姫川令子シリーズ2作目を文庫でGET、1作目の「ストロベリーナイト」と、3作目の短編集「シンメトリー」は過去にハードカバーで読了済。シリーズものだけど、順番は関係なく読めると、巻末解説でも太鼓判を押していたっけ。

多摩川土手で発見された放置車両から、血まみれの左手が!近所の工務店のガレージが血の海になっており、手首の持ち主はこの工務店の主人であるとみられていたのだが、肝心の遺体が発見されなかった。死体のないまま殺人事件として捜査本部が立ち、捜査一課殺人犯捜査第十係、姫川令子率いる姫川班のメンバーも捜査に加わるのだが…。

事件的には「ストロベリーナイト」よりは地味目だが、短編集だった「シンメトリー」よりはそれなりに読み応えがあり。姫川ほか、警察関係者がコツコツと捜査を展開する視点(現在)と、事件関係者たちの視点(過去)が入り組んで語られていく構成なんかは「ストロベリーナイト」と似ているか?

真犯人も含め、作品のキモである事件の真相はかなり早い段階で見抜けるんだけれども…まさか犯人がアソコにというのは、意外と灯台下暗し、やられた感がありました。犯人が被害者を解体する描写と…その直後の描写が、読んでてなかなか痛かったね(笑)

本格推理っぽいトリックとかをさりげなく使ってるんだけど、そこはあまり見せどころ、読ませどころにはなっておらず…やっぱりキャラで読ませるのがメインなのかな?姫川を中心に、部下の菊田との恋人未満な微妙な距離感や、ライバル的存在だった日下警部補との一方的な確執とか、そのあたり楽しく読めますよね。






個人的採点:65点