GENEZ‐1 ジーンズ 著:深見真

深見真:著
富士見書房 ISBN:978-4-8291-3407-8
2009年5月発行 定価630円(税込)

「ヤングガンカルナバル」の深見真が、今年になって富士見ファンタジア文庫で始めた、ラノベ新シリーズ…高校生殺し屋から、今度は高校生傭兵の話です。既に2巻目も発売されたようですが、今回100円でGETできたのは1巻だけ…。
進学校・海神学園は一見普通の学校に見えるが、実は民間軍事会社グリークス
主人公の謙吾は人間離れした凄い傭兵なのに、実は奥手で女が苦手…しかもエロゲー好きと、ヤングガンカルナバルの塵八と共通する分部がありますね。確かに高校生の殺し屋の話も現実離れしているけど、今回はもっとSF、ファンタジーよりな作品。単なる少年・少女傭兵ってだけでなく…妙なメカものや、不死身の人間とかも出てきちゃう。変身ヒーローものに近い感じもしないではないが、そこは深見真なので、バイオレンスなアクション描写、マニアックな銃器描写は健在。適度なサブカル、ラブコメと、いい按排でミックスさせ、テンポのよいエンターテイメントを体感させてくれた。
変種の学園ものかなと思いきや、後半は海外へ出張。ヴェルトハイム公国公っていうのは、頭の中でルパン三世の、カリオストロ公国みたいな感じなのかなぁとか想像して読んでました。王家に伝わる隠された秘密…とかルパンのニセ札づくり並に凄い秘密で面白かったです。既に続編も出ているということだし…所属組織や敵対するライバル組織などの意味深に描かれていた部分は、追々、明かされていくということなのかな?とりあえず、妹の護衛から派生していった一連の騒動には、ちゃんとケリをつけているので、単独で読んでもそれなりの読後感は味わえる仕上がり。
個人的採点:70点