機動戦士ガンダムUC 4 パラオ攻略戦 著:福井晴敏

パラオ攻略戦
福井晴敏:著
角川書店 ISBN:978-4-04-715060-7
2008年4月発行 定価672円(税込)

ガンダムユニコーンの4巻目を読み終わる…実は、自分が100円コーナーで入手したのはオマケがない特装版(MGユニコーン武器セットつき)
ネェル・アーガマのピンチにユニコーンで出撃したバナージは、戦闘に敗れ、ユニコーンと共に袖付きに捕らえられ、袖付きの拠点である資源衛星パラオへと連れてこられていた…。一方、正体がバレてしまったオードリーことミネバ・ラオ・ザビは連邦軍の捕虜として輸送艦で月に向かっていたのだが…ある思惑を秘めたロンド・ベル所属のMSパイロット、リディの手引きで脱出…逃走に使用したスペースランチでとりあえずネェル・アーガマを目指すことに…。
今巻はページがちょっと増えて分厚くなってる、ラッキーとか思っていたら、本文イラストが安彦良和ではなくなってしまった。なんかこっちは残念だなぁ…。フルフロンタルとバナージが直接会話をし、「あなたはシャアですか?」なんて直球の質問を浴びせるあたりは、まさに読者が福井晴敏に投げかけたい質問を代弁してくれるのだが、なんかうまくはぐらかされた感じで、真意はまだまだ先って感じ。
そんなこんなで物語はいろいろと動き始め、パラオ攻略戦ってくらいだから、モビルスーツ戦だとかアーガマの活躍なんぞもたっぷりって感じなんだけど…なんか最後の30ページくらいのびっくり仰天の新事実で、それまでの話が全部、前座だったんじゃないかと思えるような展開をみせる。
強化人間だというのは語られてきたマリーダだけど、そんな話に関わるのかよと…オードリー=ミネバというのはすぐに分かったけど、この展開にはびっくりだね。しかも、物語としての読ませ方も、かなり衝撃的…これはトミノ御大のガンダム小説で、セイラさんとアムロがベッドインした時くらいの、エロスも感じる、衝撃さであった。いろいろな思惑を秘めたあのキャラに関してさ、こんな運命背負わせるなんて…なんかトミノ御大が本当にやりそうな展開だよ。
思わせぶりなキャラいっぱい…企画進行中のアニメの方は、だれが声を担当するのかも、気になってしまうよ。さて、5巻目(今現在、100円で見つけられたのは次の5巻目までなんだよね)はどんな展開をみせるか、楽しみだなぁ~。
個人的採点:85点