アンデッド 著:福澤徹三 | 105円読書

アンデッド 著:福澤徹三

105円読書-アンデッド アンデッド

福澤徹三:著
角川書店 ISBN:978-4-04-383402-0
2008年8月発行 定価540円(税込)









日常の恐怖を描くのがうまいホラー作家、福澤徹三の書き下ろし…安倍吉俊の表紙イラストも魅力的だったのだが…。

わずか三人の文芸部…神山美咲は、異形のものが見えてしまう。彼女の同級生の伏見守が、不良グループにいじめられている現場を目撃し、気になりはじめた美咲だったが、その直後にその不良たちが次々に惨殺される事件が起きた。まさか犯人は守なのか?文芸部の仲間や取材を通じて知り合ったホラー作家・鬼屋敷と共に事件の核心へ迫る!

イラストもそうだけど、レーベルの雰囲気がスニーカー文庫に近づいてきたのかホラー文庫…ラノベ読者層を意識したのか、無理して学園ラブコメ風な展開にしているのがちょっとなぁ…被害者たちの死様は、エグイけど、ちょっと笑える。

いじめられっ子に殺人鬼の霊が憑依して、いじめていた奴らを血祭りにあげていくというありがちな展開…事件の核心部分に迫っていく高校の文芸部員を助けるホラー作家は、著者自身あたりがモデルになってるのかな?出版業界の不況、恵まれない作家の生活環境を高校生に向かってグダグダ愚痴るとこは…そのまま読者に愚痴ってるようです。

文芸部員たちが、ホラー作家に会う前に著作を読んでおこうということになったが、古本屋の100円コーナーに二冊したなかったという描写…すいません、自分もあなたの本、100円コーナーで買ってきましたと、読んでて、ちょっとすまない気持ちになってしまったよ。






個人的採点:60点