久遠 下 刑事・鳴沢了 著:堂場瞬一 | 105円読書

久遠 下 刑事・鳴沢了 著:堂場瞬一

105円読書-久遠 下 刑事・鳴沢了 久遠 下 刑事・鳴沢了

堂場瞬一:著
中央公論新社 ISBN:978-4-12-205087-7
2008年6月発行 定価800円(税込)









いよいよシリーズ完結の刑事・鳴沢了シリーズ…昨日読み終わった上巻に続きなんとか年内に滑り込みセーフで下巻読了。実は、こっちを先に100円で見つけてたんだけど、上巻が見つからなかったんだよねぇ~。

2件の殺人事件の容疑者にされてしまった鳴沢…身の潔白を証明しようと、独自に行動を開始していたのだが、ついに犯人たちは鳴沢自身を狙ってきた!容疑者にはならなかったものの西新宿署の刑事に目をつけられてしまった鳴沢がようやく取り調べから解放されると、今度は横浜地検の検事が接触を図ってきた。いったい鳴沢の周りで何が起きているのか?

他のシリーズ作品に比べると、思わせぶりに描いてきたわりに、事件の真相は、ええええ~な感じ。そこに至るまでは本当に凄かったのになぁ…。

まさに堂場瞬一版“相棒”と化した本作品、今までの鳴沢の相棒たちが、あんな形で一堂に会するところなんてやりすぎだっちゅうねんとツッコミ入れながらも、ちょっと興奮…正体が見えない敵に関しても、アイツじゃないか、こいつじゃないかと…過去の事件の関係者たちがオーバーラップしていき、どうなるんだろうか?となったところで、落とし所はそこかい!

もうひとつの思わせぶりな勇樹くんの発言も…過去のあの伏線だろうと、気付いてはいたけど、やっぱりそれだったのね(笑)この作者だったら、そこへ持っていくだろうとは思ったんだよ…でも、予想と違うパターンだったら面白いのになぁって、ちょっとは期待してたんだけど。

やっぱり、物語で魅せるというよりは、過剰なファンサービスが目立ち過ぎだったかなという印象が強いんだけど、まぁ、それはそれで面白みはあったさ。ただ、シリーズで一番好きなのは、やっぱりアメリカで大暴れしたシリーズ7作目の「血烙」だな。






個人的採点:70点