レキオス 著:池上永一 | 105円読書

レキオス 著:池上永一

レキオス レキオス 

著:池上永一
角川書店 ISBN:4-04-364702-6
2006年1月発行 定価860円(税込)









陽気の変わり目だからかな、風邪ひいちゃって、頭がクラクラしてるんだけど、これ読み始めちゃいました。この文庫がすごいなんかでも上位にランクインしてたんで、さぞ面白い作品なんだろうと思って…そうしたら、もう、凄すぎて頭がついて行かなかったよ(笑)全600ページ、暴走しまくる、一応SFなのかな?的作品。

西暦2000年の沖縄…天久開放地に突如出現した魔法陣。黒人の父を持つ混血児のデニスは、チルーと名乗る女幽霊に憑依されたのを発端に、占い師のユタ、CIA、空軍士官、天才女学者などを巻き込んだ、伝説の“レキオス”の戦いに巻き込まれていく…。

一応、デニス視点であらすじみたいなもんを考えてみたけど、それだけじゃ作品のイメージを全くつたえられませんよね(笑)この作品が紹介されていた“この文庫がすごい”でもプロの評論家が、一言で説明できないって言ってましたし(笑)

冒頭からかなりハイテンションな展開で、なんだか富野アニメの1話目を見させられているような気分。メインキャラが次々と出てきて、みんな好き勝手なことして…何が起きているのか全然理解できない。沖縄言葉に学術用語、言ってる事も、半分くらい理解不能。でも、なんだか気になるということで、ダラダラと500ページ以上読みつづけて、突入したクライマックスで…。

なんだ、イデオンか?エヴァンゲリオンか?ラーゼフォンか?サイレントメビウスか?やっぱりアニメのような展開がいっぱいですよ。さらに現在と過去が脈絡なく交差して、さらに読みづらさ加速(笑)ただ、最後になって思わず伊福部昭のCD聴きながら、読んだらこれがピッタリと作品にハマリ、物語を理解するのは非常に困難なんだけど、アニメファン、特撮ファンなんかだとビジュアルはけっこうイメージしやすかったりするんじゃない、この文章。

誰が、何をしたいのかがつかめると…なんとか物語の概要は把握できるようになったかな。沖縄の歴史の他にも、いろいろなものが飛び出し、本当にひっちゃかめっちゃか。作中、変態呼ばわりされるコスプレ好き、露出狂の女学者とか、キャラが立ちまくってるので、嫌いにはなれないんだけど、もう少し読みやすい文章だったらなぁって思う次第。

巻末に収録されている大森望×豊崎由美の対談も読んでみたら、やっぱり大森さんがアニメ的だって説明してたし、やっぱりそうかぁって納得してしまいました。







個人的採点:70点