精霊海流 著:早見裕司

早見裕司:著
朝日ソノラマ ISBN:4-257-77030-9
2004年3月発行 定価600円(税込)

朝日ソノラマ、ライノベです…。そういえば、朝日ソノラマってつぶれましたよね?これは、あらすじを読んで、面白そうだから100円コーナーで買って来たんですけど、なんか絶版なんで、Amazonのマケプレで定価の倍以上の金額になってました…。
普通の人にはみえないものが見えてしまったりと、不思議な力を持つ水淵季里は、仲間に守られながら高校生活を送っていたが、沖縄から転校してきた比嘉告未と知り合い、告未が初めて友達と呼べるような存在になった。しかし、その告未に何かが取り憑いてしまい…なんとか、自分の力を利用して助けたいと願う季里だが…。
女の子の友情…最初はいじめ問題から始まり、最後には沖縄の文化や歴史なども深くかかわってくる壮大な物語へ。何故、人間は醜い争いを繰り返すのか?という共通したテーマが最後まで読んでると浮き彫りになりますね。
ただ、告未に取り憑いた悪霊らしき存在の正体とか原因が、なんか安っぽい。ここだけ、2時間ドラマ見てるみたいな…話なんですよね。
学園ものかと思いきや、後半は学校サボって、みんなで沖縄へ。沖縄の温かさなどが伝わってくるんだけど、その雰囲気の方が強くて、悪霊退治とかそういった部分での盛り上がりにちょい欠けるかな?
この作者の作品を読むのは初めてんだだけど、超能力少女・季里ちゃんは、ほかの作品にも登場するのだそうです。生い立ちだとか仲間の描きこみがあまり深くないのはそういうのが起因してるのかな?まぁ、軽い気持ちで読む作品だね。
個人的採点:60点