ぼくだけの☆アイドル 著:新堂冬樹

新堂冬樹:著
光文社 ISBN:4-334-92509-X
2006年8月発行 定価1,575円(税込)

新堂冬樹のジャンルの幅の広さを再確認?妄想オタクを主人公にした、電車男系ニート青春小説だそうで、知らなかったけど、ほしのあきを主人公が憧れるアイドル役にしてドラマ化もされたんだとか…。
27歳のあきおは、昆虫ショップで働くちょっとオタクな青年…そんなあきおはアイドルのみーちゅんと交際をしているのだが、もちろん他の人には内緒。みーちゅんが忙しくて、なかなか会う暇もないのだが…という妄想を信じて、片想い中なだけなんだけど…本人はかなり真剣だ!
滝本竜彦の「NHKにようこそ」のひきこもり主人公が、アルバイトに進化した程度の妄想オタクに降りかかる、ハッピー&アンハッピーな現実。確かに、男だったら、一度や、二度…いやそれ以上かな?好きなアイドルとお付き合いしたいなんて妄想にかられたもんだろう。
だから、このどうしようもないダメ人間もどこか愛おしく思ってしまうんだけどねぇ(笑) 世間に対して、こいうい僻みを感じたことあるよ~とか笑えない部分も度々あったり。やべぇ、あきおに共感しまくり。
芸能界を上手に皮肉った、どんでん返しな結末とか、最後の最後にサプライズな仕掛けも用意されているが、ダラダラと続くオバカ妄想の繰り返しがメイン。ほんと、ばかばかしいので軽い気持ちで読んでください。
個人的採点:65点