透明な旅路と 著:あさのあつこ | 105円読書

透明な旅路と 著:あさのあつこ

透明な旅路と

あさのあつこ:著
講談社 ISBN:4-06-212836-5
2005年4月発行 定価1,470円(税込)









「バッテリー」など児童文学中心に活躍しているあさのあつこ、初のモダン・ミステリーということで読んでみた。

女の首を絞め、殺してしまった吉行明敬は、車で逃亡中に…山の中で不思議な少年と少女に出会った。少女は近くの村にある家まで連れて行って欲しいというのだが、どうやら二人は兄と妹という関係ではなさそうだ?白兎と名乗る生意気な少年と、和子という幼い少女…最初は疎ましかったこの二人の存在も、一緒に行動しているうちに明敬の接し方も変わり始める…。

少年と少女は何者なのか?ってところで…話をひっぱり、人を殺めてしまい、死に場所を捜していた男が…不思議な少年と少女に出会って、自分のろくでもない人生を振り返りつつ、少しずつ希望をつかもうとする姿を描いた物語なんだけど…良く言えば幻想的な?悪く言えば古臭くて地味な?作品で…少年、少女の正体も、ひっぱったわりに普通だしってことで…推理小説やホラー小説のようなものを期待してしまうと、なんとも中途半端で物足りないです。

あさのあつこの文学小説が好きな人は、こういうジャンルも書ける作家なんだってわかって、これでも楽しめるのかもしれないけど…自分的にはイマイチでしたね。あまり感想を書きすぎても、ネタバレになる作品だし、感想は短めで…。







個人的採点:60点