チーム・バチスタの栄光 著:海堂尊 | 105円読書

チーム・バチスタの栄光 著:海堂尊

チーム・バチスタの栄光

海堂尊:著
宝島社 ISBN:4-7966-5079-2
2006年2月発行 定価1,680円(税込)









この時期に読むとかなりミーハーにみられそう(笑)映画版が始まったばかりの「チーム・バチスタの栄光」の原作小説をハードカバー版で読む。かなり前に入手してあったんだけど、積読の中でほったらかしだった…。映画を見に行きたくてさ、せっかくなんで原作を読んでからと思って挑戦してみることに。一応、ジャンル的には推理小説でもいいんだよね?このミス大賞受賞作品だし…。

東城大学医学部付属病院、桐生恭一率いるバチスタ手術専門の、通称“チーム・バチスタ”…成功率100%の輝かしい成績が一変して、術中死が立て続けに起きてしまった。医療ミスか、故意に引き起こされた殺人か?病院長の命令で、チーム・バチスタの内部調査をする羽目になってしまった、不定愁訴外来の田口は真相にたどり着けるのか?

確かにキャラクター描写がコミカルで楽しめるんだけど、読み始めはさ、やっぱ医学用語とか、大学病院内の派閥争いの人間模様とか…覚えたり、理解するのが大変でさ、なんでこんなに人気があるの?って疑問に思っちゃったんだけど…、噂の白鳥が登場してからは一変するね(笑)読むペースが変わったもん。

件の医療事故をきっぱり“殺人”と断定し…チンチクリンな理論で現場をひっかきまわす…そのくせもったいぶって真相をなかなか語らない白鳥の姿は、完全に推理小説特有の名(迷)探偵といったところだろう。前半では探偵役だった田口が、今度はワトソンに回るわけですか~。事件の本質なんかはミステリーとして、特別、奇を衒う趣向ではないと思うのだが、普通なら蛇足に感じそうな、真相解明後の丁寧過ぎる落し前の付け方なども面白く読むことができた。

映画公開に合わせて、文庫版が出ているけど…この内容で、上下巻に別ける意味が理解不能だよね。文庫版買うんだったら、自分みたいにブックオフの100円コーナーでハードカバー探した方がいいと思うよ。


文庫版 チーム・バチスタの栄光(上)
宝島社 2007年11月発行 定価500円(税込)

文庫版 チーム・バチスタの栄光(下)

宝島社 2007年11月発行 定価500円(税込)






個人的採点:70点