銃とチョコレート 著:乙一
銃とチョコレート
乙一:著
講談社 ISBN:4-06-270580-X
2006年5月発行 定価2,100円(税込)
前回に続き、今回もミステリーランドの配本作品。2006年末発表、2007年版のこのミスでも上位にランクインされていた作品ということで、このシリーズが単なる子供向けの読み物以上というものを、再度実感させてくれる。でも、これブックオフで105円で見つけたのは確かなんだけど、100円コーナーとは別の児童書コーナーに埋もれてました。そっかミステリーランドの作品を探すのは、やっぱ児童書コーナーなのかぁってひとつ覚えた。
少年リンツが住む国では、ゴディバと名乗る怪盗が金貨や宝石を盗む事件が多発していた。それに対抗する探偵のロイズが子供たちのヒーローだった。ある日、父親の形見の聖書から、意味深な地図を発見したリンツ…それが怪盗ゴディバの事件を解決に導くための鍵になるのではないかと思い、ロイズに情報提供の手紙を書くことに…。
昔懐かしい感じの少年の冒険譚…謎解き要素なんかも描かれており、ワクワクドキドキ。
ただ、これまたお子様向けと思わせておいて、現実とは何が善で何が悪なのかというのが、そう簡単にはわからないというのを、しっかりと伝える内容になっているあたりが凄いね。急にダークさ全開な展開に物語がひっくりかえるからびっくり。
子供が読んだら人間不信になりそうな部分もあるが(笑)、子供は何を信じるのが一番か?最後にはそれが描かれている。
個人的採点:65点