ほうかご探偵隊 著:倉知淳 | 105円読書

ほうかご探偵隊 著:倉知淳

ほうかご探偵隊

倉知淳:著
講談社 ISBN:4-06-270574-5
2004年11月発行 定価2,100円(税込)









かつて子どもだったあなたと少年少女のため…という講談社のミステリーランド。有名ミステリー作家が児童小説の体裁をとりつつ、けっこう本格的な作品を書いている人気のシリーズなんだけど、定価2100円という高さがネックになって、なかなか手が出せない(笑)綾辻行人の「びっくり館の殺人」を珍しく定価で買って読んで以降、ようやくブックオフの100円コーナーで見つけました。1冊見つけると、続けて見つかるもので、一緒に乙一と田中芳樹のミステリーランド配本もGETできたので、近いうちに読みたいと思いますが、まずはコレ…倉知淳の「ほうかご探偵」から挑戦。

小五の僕こと藤原高時が学校へ行くと、珍事件が発生していた。教室に置きっぱなしだったたて笛の真ん中のパーツだけが盗まれ、残りのパーツが机の上に並べられていたのだ!実はそれ以外にも、絵が得意な棟方くんが授業で描いた絵や学級委員の神宮寺が手作りした招き猫型募金箱、さらに飼育係の成見沢めぐみが面倒を見ていたニワトリが相次いで消失していることが判明。高時は友達の龍之介と共に事件の調査に乗り出す!

漫画家・唐沢なをきのイラストからもっとギャグ調のものを想像していたが、しっかりとミステリーしてます。突拍子もない不思議な謎で読者を惹きつけ、一瞬、ドキっとするような展開もありましたが、ちゃ~んと小学生が主人公でも破たんしないような内容に着地させ、龍之介くんが真相を語りだす後半の、大どんでんがえしのつるべ落としなどはお見事。はやみねかおるとかよりも、もっと現実的な少年探偵団な物語で良かったですよ。

唯一、このシリーズで読んでいた綾辻行人の「びっくり館の殺人」もそうだったけど、ちゃっかり著者の別シリーズとリンクしていたりして、ミステリ好きへのファンサービスも忘れていませんでしたね。






個人的採点:65点