鬼切り夜鳥子2 京都ミステリーツアー 著:桝田省治 | 105円読書

鬼切り夜鳥子2 京都ミステリーツアー 著:桝田省治

鬼切り夜鳥子2 
京都ミステリーツアー

桝田省治:著
エンターブレイン ISBN:978-4-7577-3346-6
2007年3月発行 定価714円(税込)







前回に続き桝田省治の鬼切り夜鳥子を読む。前にもちょっと触れたけど、この2巻目のサブタイトル(本文でも2時間ドラマのようなタイトルというつっこみがあった)に惹かれて、このシリーズを読みたくなったのだが…280ページだった1巻目から大幅ボリュームアップの433ページ!?

女陰陽師に憑かれ、鬼退治に翻弄された桂木駒子と、幼馴染の久遠久…あれから1か月、修学旅行で京都へ行くことになったのだが、その京都で若い女性ばかりを狙った連続猟奇殺人が発生。その影に鬼の存在がチラついているのを察知し…一旦は駒子たちの前から姿を消した夜鳥子が再び降臨!京都に住む駒子の従姉妹、桂木陽が鬼たちのターゲットではないかと考え行動を開始。同級生たちまでを巻きこむ、修学旅行の傍ら鬼退治する羽目に!

京都の街で殺戮が繰り返される!主人公たちと、鬼が対決する度に…一般ピープルが巻き込まれて、ちゃんと犠牲者が出るなど(笑)、なかなかハードな展開で面白く…1巻から続く学園コメディなノリ、ラブコメ要素などとのギャップがよく出ていていいなぁと思ったんだけど…ページの多さが足かせになったか?

後半部分は、シリーズ化を目論む著者の、今後への伏線なども目立ち始め、実は必然だった的な仲間たちとの関わりに…ちょっとワンパターンな印象も受けてしまう。時期的に考えて…映画の「妖怪大戦争」あたりにインスパイアされたのではないだろうかと勘繰る展開もあったかな?

修学旅行のガヤガヤした雰囲気は楽しめるが、その代わり前作に比べるとスピード感が減り…タイトルから期待したほどのものでもなかったなぁと、ちょい残念な1冊。やはり3巻目も出ているそうですが、まだ100円コーナーでは発見できず。続きも100円待ちでいいやって思った(笑)






個人的採点:65点