神様のパズル 著:機本 伸司 | 105円読書

神様のパズル 著:機本 伸司

神様のパズル

機本伸司:著
角川春樹事務所 ISBN:4-7584-3233-3
2006年5月発行 定価714円(税込)









実は再読…ハードカバーで読んだことあるんだけど(まだ持ってます)、文庫版を見つけて、若干文章も手直しもされているらしいので、思わず購入してしまいました。映画化も決定しているそうで、びっくりです。

留年寸前の綿貫基一は、ゼミの担当教授から、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華を引っ張りだしてこいという無理難題を申しつけられたのだが、この沙羅華嬢は飛び級で大学に入学した天才少女だった!最初の対面ではほとんど相手にされなかった綿貫だが、ある老聴講生から聴いた「宇宙は作ることができるのか?」という質問をぶつけたところ…この話題に食いついてきたのだ!そして綿貫は沙羅華とチームを組み、ゼミの研究テーマとして、この問題を立証しなければならなくなってしまった。

ハードカバー版を手にした時も、まずライノベ風のイラストで騙されてしまったわけですが(笑)、今回も魅力的な表紙イラストです。でもライノベ気分で手を出しちゃうと、ヤバイかもね(笑)

殺人事件の起きない、森博嗣のミステリみたいだと最初に読んだときも思ったのですが、巻末解説で大森望氏も推理小説のようと語っていたので、やっぱりなぁって思った。ああ、自分だけじゃなかったんだ、そういう印象を受けたのは…。

“宇宙の作り方”についての、いろいろな講釈に関しては…????。前回挑戦時よりも若干、知識が身に付いた部分もあるので、多少は分かったような気持になれたトコもあるんだけど、まぁ、語り手である綿さんも、穂瑞嬢の言葉にはちんぷんかんぷんという設定なので、SF的なものが苦手でも…けっこう共感して読み進めることができてしまうのはありがたい。

読み終わった後は、物理学というものが、いかにあやふやで、適当なものであり、なんだかよくわからない代物というのと同時に…人間の一生・人生とか、他人の悩みもおなじようなものだなぁって思ってしまう、そんな感じの人間ドラマでしたよね、コレ。

これを原作に、どんな映画ができるのか、ちょっと興味ありますよね~。小説のイラストを使った、アニメ作品の方がいいんじゃねぇ?ってちょっと思うけど。最初に読んだのはかなり前なので、文章はどこ手直ししたのか、よくわからんかった。






個人的採点:70点