吸血の季節 著:砂浦俊一
吸血の季節
砂浦 俊一:著
集英社 ISBN:978-4-08-630361-3
2007年5月発行 定価600円(税込)
ライノベです、集英社のスーパーダッシュ文庫…初めて読む作家だけど、タイトルと表紙が気に入った。ヴァンパイアものかと思ったんだけど、ちと違う…でも、化け物っぽい物体は出てきました。
殴られ屋のバイトをする高校生・鳴沢燈は、学校内で、先輩女生徒二人が、吸血行為をしているのを目撃してしまった。燈本人は、ただのレズビアンだと思っていたのだが…自分たちの正体が知られたと思った朱実紗衣は執拗に燈に付きまとう。そして数年前に事故死した紗衣の妹のことをどうやら燈が知っている様子だ。また、妹の事故死の件で、元カレを名乗る男が二人の前に現れ、別件で探偵のバイトをする燈はドラッグ絡みの事件調査にまで巻き込まれる!
吸血鬼が出てくるホラーかと思いきや、血を欲するヴァンパイアフィリアという病気の女子高生の同性愛な関係…それを偶然目撃してしまった同じ学校の生徒が、実は親代わりの保護者が探偵で…ヤバイ事件を手伝わされているって展開。これらが、絡み合って終局へ向かっていくとう感じ。
さんざん否定したくせに、やっぱりそこまでやってたのか女子高生レズカップル!?って展開にはちょいドキリ(笑)最近のライノベはなんでもありで凄いなぁ。
ヴァンパイアはでてこなかったけど…無敵の燈くんをピンチに陥れる強敵として、化け物のように巨大な左手を持つ凶暴な敵が出てきて、バトルをくりひろげられる。その正体は、なんとなく説明がでてきたけど、詳しい設定はあまりつっこんじゃいけないみたいね(笑)
殴られ屋って設定も、実際にこういう仕事をしている人がいて、映画なんかでも語られているので、そこはちょっとパクリっぽいかなって…。ホラー、SF、ファンタジーってほどでもないし…アクションものとして、適度に楽しめるエンターテイメント。
個人的採点:65点