夏期限定トロピカルパフェ事件 著:吉澤穂信 | 105円読書

夏期限定トロピカルパフェ事件 著:吉澤穂信

夏期限定トロピカルパフェ事件

米澤穂信:著
東京創元社 ISBN:4-488-45102-0
2006年4月発行 定価600円(税込)









前に読んだ「春期限定いちごタルト事件」の正規続編…小市民を目指す、男女二人の高校生が夏休みに巻き込まれた、事件の真相とは?

高校二年になった小鳩常悟朗と小佐内ゆきは、 中学3年の時から恋愛関係でも、依存関係でもない互恵関係にある。それは、小市民を目指し…日々、目立たない生活を送るためだった。夏休みに入り、ゆきの提案する“小佐内スイーツセレクション・夏”と題した、スイーツめぐりに、付き合わされる羽目になった常悟朗。それが思わぬ事件へと発展する…。

短編二作品に、書き下ろしを加えて長編にしたとかで…前作に比べると、個々の章での、独立性が後半は乏しい印象を受ける。確かに、ラストでは、とんでもない真相が発覚して(ある程度、予想はしたが)、長編作品としてはそれなりの驚きはあったけど…トータルでは、前作のタルト事件の方が面白かったような気がする。

一番、面白かったのは1章目(これは雑誌掲載された短編の一つ)の、小鳩くんと小佐内さんが、スイーツをめぐり頭脳バトルを繰り広げる話かな?馬鹿馬鹿しいけど、一番、緊迫感を感じたのは何故?(笑)作品全体の大仕掛けよりも、楽しかった。甘いものにあまり興味のない小鳩くんの舌をもうならせたシャルロットなるケーキを食ってみたいですね(爆)






個人的採点:60点