ジェミニ・ナイヴ 少女たちの遊戯盤 著:きむらひでふみ | 105円読書

ジェミニ・ナイヴ 少女たちの遊戯盤 著:きむらひでふみ

ジェミニ・ナイヴ 少女たちの遊戯盤

きむら ひでふみ:著 gimik:企画原案
学研 ISBN:4-05-903513-0
2007年1月発行 定価578円(税込)









前回読んだ、ジェミニ・ナイブの続編…ページ数は若干増えてましたね。主人公に似た、仲間の美女・美少女エージェントが毎回のようにどんどん登場する。

アイドルとマネージャーという関係のコクーンとクリサリスのもう一つの顔は「G・M・B」(ガンビット)と呼ばれる非合法組織のエージェント。今までは見習い期間中だったが、その働きが認められ、正式エージェントに登録されたものの、前回の仕事で、統合警務局のエリート局員ソルに、その正体がバレてしまった!監視の目をくぐり抜けながら、新たな任務へ。

ハリウッドのような映画撮影を行っている惑星で、銀河系に蔓延する麻薬映画をぶっつぶすという話と、密造銃の売人を壊滅させるって話の二本。

短いエピソードの二部構成(間にブレイクタイムなどあり)というのは前回同様だが、前作では三人称で書かれていた文体が、今回は、前半パートが、表紙のちっこい方コクーン、後半パートが表紙の大きい方クリサリスの一人称視点で描かれている。プロローグ、エピローグ、ブレイクタイムなどは別。

三人称から、一人称へ文章の視点を変えてきたというあたりは、新鮮さが感じられるものの…後半エピソード、クリサリスの中途半端に丁寧な、お嬢様言葉のような文章が読みづらかったなぁ。コクーン視点の方がさっぱりしていて読みやすい。

未来の映画産業の様子など、SF的アプローチは少し面白くなったかな。統合警務局ソルの怪しげな行動、毎回エピローグ部分で少しずつ触れられる主人公たちの生い立ちの様子など、まだまだ続編があるような終わり方。






個人的採点:55点