名探偵症候群 著:船越百恵 | 105円読書

名探偵症候群 著:船越百恵

名探偵症候群

船越百恵:著
光文社 ISBN:4-334-07607-6
2005年3月発行 定価940円(税込)









このブログを書き始めた頃にデビュー作の「眼球蒐集家」を読んだ船越百恵の二作目(だと思う)。キャラなどは心機一転だが、コメディタッチのミステリという路線は継続。その度合はますます過剰気味。

ゴールイン間近だと思っていた恋人にフラれた直後に、幼馴染から結婚パーティーの招待を受けた三十路すぎの独身OL、相原茅乃。同じく招待を受けてる両親から、恋人同伴で出席せよと命ぜられ、エスコートサービスから派遣された美青年・刑部芯をニセの恋人に仕立て上げるのだが、なんとパーティー会場で殺人事件が発生してしまう。

ミステリとしては正直ガックリの駄作…無駄が多すぎて、つまらない。妄想癖な主人公など、三浦しをんのエッセイのパクリみたいで、それが延々と続き、中盤まで事件らしい事件が起きない。主人公がバカミス系の暴走推理を繰り広げた後、とってつけたような解決編。

伏線らしきものは存在するが…読者の推理力を試されるような展開ではなかった。“わたしの彼は殺人鬼なのでしょうか?”という意味深なフリ、ミステリアスな刑部芯の正体も、ストレートすぎるしなぁ、おい。

ミステリー、推理を楽しむというよりは、軽快な文章で綴ったラブコメですコレ。デビュー作の方が、ミステリーとしてはもうちょっと面白かった。






個人的採点:50点