ストーカーズ 著:友成純一
ストーカーズ
友成純一:著
角川春樹事務所 ISBN:4-89456-739-3
2000年8月発行 定価650円(税込)
最近、今頃になってハマってしまった友成純一のホラー。変態ストーカー大集合…一人の美女をこんなにもいっぱいの変態さんたちが狙っていたのか!?って展開が凄すぎ。
住宅街のアパートで美人OLが殺された…全裸にされ、臓器を取り出され…さらに子宮まで持ち去られていたという。近隣の住人たちは、この凄惨な事件に驚きながらも、興味を抱く。そして彼女を狙っていたストーカーの存在が明らかになるのだが、それは一人や二人ではなかった!?
ストーカー同士のニアミス…殺人の犯人以外にも、変態がいっぱい。ある人物か、ストーキング目的で女の部屋に忍び込んだら、相手の女はすでに変わり果てた姿になっていた。変態同士の妙な拘りと駆け引きで…事件は錯綜していく。
エログロ描写は満載だが…序盤は、ホラーといえど、ミステリーサスペンス風に物語は進行。真犯人が捕まって、終わるんだろうなぁなんて予想していたんだけど…一筋縄ではいかないのが、やはり友成純一。
終局へ向かって、関係者や変態さんたちが…事件現場に舞い戻ってきたと思ったら、さらにもっと凄いオチもあった!?
死体解体、カニバリズムなど、友成節絶好調の変態描写も相変わらず強烈ですが…普通のサラリーマンから、公務員だって、芸能人だって…痴漢や性犯罪で捕まっているのも現実の世の中ですからね…周りは変態ばっかっていうのも、あながちフィクションだとも言えないっすよ。そういう怖さも実感できる物語です。
この間読んだ「凌辱の魔界」よりは鬼畜描写はおとなし目だが、物語性などはこちらの方が面白く描かれていた。
個人的採点:75点