稀人 著:小中千昭
稀人
小中千昭:著
角川書店 ISBN:4-04-376801-X
2004年9月発行 定価580円(税込)
「呪怨」シリーズの清水崇監督が映像化した作品を脚本担当の小中千昭が自らノベライズ小説化。自分は映像版の方は未見…。
映像カメラマンの増岡は…衆人環視の中で、一人の男が自殺する現場に遭遇…その模様をカメラに収めたときから、人が恐怖する顔に惹かれ、それを求めて、無作為なる映像を求めて、カメラを回し続けるようになった。仕事もやめた増岡はやがて…自分の認識する現実さえも歪めていくのだが…、ある時、踏み入れてしまった地中の奥で、少女のような容姿をした“稀人”Fと出会ってしまった!
正当なホラー小説を期待しているような人には不向きかもしれない内容…。特撮系の脚本を多く手がける著者だけあり、「ウルトラQ」とかの雰囲気に近いかなという印象も受けるのだが?オカルトや映像に関する膨大な薀蓄など…全てを理解するのはちょっと難しいが、一人の人間が狂っていく過程が、不気味に実感できる。
面白いとか怖かったとか簡単に感想は述べられないのだが、なんとなく興味はある感じ?さすが、文章だけだと…自分のない頭ではイメージがし辛いので、機会があったら、映像版も見てみたいなって思った。映像版を見てからだと、また印象が変わってくるかもしれない。現段階では小説として、ちょい微妙か?
個人的採点:60点