しをんのしおり 著:三浦しをん
しをんのしおり
三浦 しをん:著
新潮社 ISBN:4-10-116752-4
2005年11月発行 定価460円(税込)
三浦しをんの作品を読むのは3冊目…と思ったら、これは小説ではなくて、エッセイでした。ネットで語ったものを2002年に書籍化。それの文庫化なので、話題が微妙に古かったりもするのね(笑)
いつもはあらすじなんかは、自分で噛み砕いて文章にするんだけど、エッセイなんでどう紹介していいやらわからん。カバー裏から、内容紹介をそのまま転載しておきます。
カバー裏から内容を抜粋:「漫画の王国」に生れた小説家の乙女な日常生活。バンドを追っかけ上方へ、愉快な仲間と朝まで語り、わきあがる妄想の楽園に遊ぶ…色恋だけじゃ、ものたりない!なぜだかおかしな日常はドラマチックに展開―日本の政局も、家族の事件も、人気のTVドラマも、考え始めたらいつのまにかヒートアップ!「読んで楽しく希望が持てる」、笑い出したら止まらない、抱腹微苦笑ミラクルエッセイ。
女版滝本竜彦だね(笑)…前に読んだ滝本竜彦の「超人計画」を思い出したよ(両方とも元はBoiled Eggs Onlineだしね)。でも、この人は引き篭もってるわけじゃないし、合法ドラックにも手を出していない(酒はかなり好きらしいが)ので偉い(爆)おなじオタクでも、男と女じゃ…ここまでベクトルが違うのか~。オタクパワーゆえの行動力は凄まじいかなと。年齢的には滝本竜彦より、三浦しをんの方が近いので、シンパシーを感じやすいかなって思ったり?
妄想と捏造もだいぶ含まれているので(笑)、小説的な味わいも感じつつ、同年代のオタク女の頭の中身を覗かせてもらった。好きな漫画やTV番組、タレントの名前がいがいとかぶっているし…ちょっぴり実年齢なんかよりも、ジジくさい、ババくさい趣味思考も持ち合わせ、だからなのか意外と新しいものにはおっかなビックリ接したりするんだよね(笑)
アルバイト先の古本屋で本を漫画本を調達するので、巻が順番に揃わないと嘆いているあたりは…ブックオフ通いの人間としては大いに共感してしまう部分ですね。ただ、ベストセラー作家、直木賞作家で、印税ガッポガッポのはずだから…このエッセイに書かれているような貧乏生活は、著者にとっては過去の話なんだろうなぁと、ちょっぴり僻んでみたりして…。俺も貧乏話を面白おかしくエッセイにしてベストセラー作家の仲間入りしたいっすなんて…ちょっぴり僻んでみたり。
個人的採点:65点