賃貸宇宙 UNIVERSE for RENT(上) 著:都築響一
賃貸宇宙
UNIVERSE for RENT(上)
都築響一:著
筑摩書房 ISBN:4-480-42165-3
2005年12月発行 定価1,785円(税込)
タイトルと表紙カバーに惹かれて衝動買いした本…(上)ということは、自然に(下)も存在するのだが、100円コーナーにはこれしかなかった。中身はオールカラー、470ページ近くの大半は写真。元々は1万円近い値段の豪華本で出ていたものを文庫化、分冊化してリーズナブルにしたものらしいが、それでも文庫本でこの定価だったら、自分は正規の値段では絶対に買わないだろうという感じの本ですね。
カバー裏から内容を抜粋:廃墟を改造した部屋、服に埋もれた部屋、赤一色に染めた部屋、異常に狭い部屋、土足でないと危険な部屋…。インテリア界に衝撃を与えた『TOKYO STYLE』で都市のリアルな賃貸生活を取材した著者が、その後9年をかけて取材した、関東関西の「大したことない人たち」の大したライフスタイル約300物件。持ち家という名の首輪から解き放たれた、狭くて広い宇宙がここにある。
賃貸で住んでいる人にスポットをあてて、その人の部屋を写真で写したもの。業界人や風俗関係なども多いが、学生やフリーター、中には子供部屋や売れない芸人の部屋なんてものも出てきて、なかなか面白い。たま~に、裸の女の人も写ってるので、目の保養にもなる(爆)部屋のある場所、間取り、家賃、住人の様子や置かれているものなどの解説が著者のコメントとして載っている。
写真が多いといっても、470ページもある本ですから、一通り目を通すのにもけっこう時間がかかる。なので、小説の合間なんかに、ちょっとずつ読み進めていた感じ。ホラーやら殺人事件が題材のミステリばかり読んでいるので、頭を休めるのにちょうど良かったりもする。
片付けない部屋、きちんと整頓された部屋、好きなものに囲まれた部屋、押し入れの活用などなど、他にも様々なテーマに分かれている。汚い部屋を見ると、積読本が散乱している自分の部屋と見比べたりしてね、色々と共感してしまったりするし、綺麗に整頓された部屋を見ると、急に部屋を片付けたくなったりもする。人の部屋の写真を眺めているだけでも、けっこう収納方法、コレクションの仕分け方法など参考にできるものもあったりして嬉しい。
偶然、見つけた本だが、ずっと手元に置いておきたいなって思わせる内容。でも下巻を100円コーナーで、見つけるのは奇跡に近いんじゃないだろうか?(笑)先が気になる物語ではないので、気長にブックオフなどの100円コーナーで探して見ます。元の1万円の豪華本でもいいよなぁ(笑)
個人的採点:85点