ちぇりあい ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ 著:戸梶圭太
ちぇりあい
ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ
戸梶圭太:著
祥伝社 ISBN:4-396-63262-2
2006年3月発行 定価1,575円(税込)
久しぶりに戸梶圭太を読む。相変わらずの戸梶節炸裂で、まぎれもなく戸梶な馬鹿小説。戸梶初心者には薦められない。戸梶流の真実の“電車男”か、“アキハバラ@DEEP”か?オタク&ひっきー撲滅のための、戸梶センセの愛の鞭が炸裂しすぎで、ちょっとでもオタクを自覚している人にはイタすぎて、読んでる最中にグサってきますよ。
駿河医科大学の亀山田教授は、成人の童貞男性から抽出できる脳内部質が老化抑止に繋がるのを発見したが、それが莫大な利益に繋がるのを知ったライバル、鳴滝教授は亀山田の成果を盗んで自分の手柄としようとする。かくして、二人は実験を成功させるため、お互いに童貞男性の確保に奔走するのだが…。
ハチャメチャ、不条理、放送禁止用語満載のお下品ギャグエロバイオレンスSF巨編(笑)…最後の1ページまで戸梶の暴走とまらず…。映画好きの戸梶センセらしく、パロディ?パクリ?オマージュ?な展開も満載。
オタク目線で、世間への批判を読んでいるときは、そうそうってうなずいて読んでるんだけれども、そこで共感しちゃうと…つまり自分もオタクの仲間と認めちゃうわけであり(笑)、後で崖っぷちに立たされ、奈落の底へ突き落とされるんだから…読み終わった後は、間違いなくブルーになり、自分の将来が不安になってきます。この小説、最後まで笑って読める人は、人生での成功者ってことでしょうね…って、ちょっと自虐的になってみたり(笑)
笑えるようで、笑えない…とにかく疲れました。かなり濃い内容です。
個人的採点:60点