にんげん ゆめみました 著:吉岡平 | 105円読書

にんげん ゆめみました 著:吉岡平

にんげん ゆめみました

吉岡平:著
朝日ソノラマ ISBN:4-257-77053-8
2005年3月発行 定価520円(税込)









昨年読んだ、「にんげん はじめました」の続編&完結編。結界のせいで外界と遮断されてしまった群馬県の地方都市を舞台に、人間界を支配しようと企む魔物と、それを倒す処刑人…それと結界内に残された人々との壮絶バトル!

突然、結界で覆われ、外界と遮断されてしまった群馬県のⅠ市…人間界にやって来た魔物を退治するために、同じ世界からやってきた異端審問官のエリンと、その後見人ベスナール。結界を解くには化け物どもを退治すればいいというのを信じ、エリンに加勢する人間たち…魔物たちを牛耳るベアトリクスとの最終決戦も目前に迫っていた…。

たった、2巻で話が完結するのかな~って、壮大な物語で…最後の30ページくらいでも、ちょっと不安でしたが、著者もあとがきで述べていたように“綺麗に納まった”感あり。一体、一体倒していたような敵も、途中からまとめてやっつけたりして、かなりスピードアップしていた(笑)魔物がさ、強そうに見えるんだけど、実は「タイムボカン」のやられメカのように、見掛け倒しなヤツらも多くて、けっこう笑います。

相手は異形の化け物たちだけど、災害や戦争が起きたときにひとつの都市が孤立化したらどうなっちゃうのか?というようなシュミレーション的な様相もみせ、なおかつ著者のオタク知識が茶目っ気タップリにはっきされているので、壮絶な話と、それを緩和するテンポの良いギャグのアンバランスさが非常に心地よかった。

思い返せば、ロボットじゃない「エヴァンゲリオン」みたなお話でもあってさ、クライマックスなんて、エヴァのラスト並に凄いことになっちゃうんだけど…落とし前はしっかりつけて、ハッピーエンドで終っている。ライノベとして気軽に読めるエンターテイメント。

前作「にんげん はじめました」を読んでから少し時間が経ってしまったのだが、どうせなら続けて読んだほうがテンションももっとあがっただろうと、ちょっと残念。だって、続きものだって知らないで1作目を読み始めちゃったんだから、仕方がないよね(^^ゞ






個人的採点:60点