陽気なギャングの日常と襲撃 著:伊坂幸太郎 | 105円読書

陽気なギャングの日常と襲撃 著:伊坂幸太郎

陽気なギャングの日常と襲撃

伊坂幸太郎:著
祥伝社 ISBN:4-396-20813-8
2006年5月発行 定価880円(税込)









ようやく、古本でGETできました…伊坂幸太郎の、「陽気なギャングが地球を回す」の続編。自分がはじめて読んだ作品が「陽気なギャング~」であり、けっこうハマったにも関わらず、その後は人気作家故に、なかなか100円コーナーで本が売ってなくてね、合計でまだ2冊しか読んでなかったんですよ(笑)これが3冊目の伊坂作品となります。

ある出会いをきっかけに、銀行強盗を結成した4人の男女…相手の嘘を見抜ける成瀬、口八丁な演説の達人・響野、正確な体内時計と、凄腕のドライビングテクニックを有する雪子、スリの名人・久遠…。この4人が日常で遭遇した、一見バラバラに見えた不思議な事件が…彼らの起こした銀行強盗を境に、いつの間にやら社長令嬢の誘拐事件へと連鎖していく…。

元々は短編だったという前半部分を改稿し、1本の長編にしたんだそうだ。バラバラの事件がリンクしていくところは、このシリーズ以外に唯一読んでいる伊坂作品の「ラッシュライフ」に似ているなぁ、なんて思いながら後半以降を楽しむ。相変わらずキャラクターたちの掛相も楽しいし、次々と断片がつなぎ合わさっていくのは、ある意味爽快であったが…犯罪劇としての面白みは、1作目の方が良かったかな?

ラストの着地点も上手なんだけど、どさくさに紛れて、違法カジノから、現金を強奪するくらいのスケールがあっても良かったかもしれないね。期待しすぎていただけに、もう一歩、何かが欲しかった。






個人的採点:65点