バッテリー 著:あさのあつこ | 105円読書

バッテリー 著:あさのあつこ

バッテリー

あさのあつこ:著
角川書店 ISBN:4-04-372101-3
2003年12月発行 定価540円(税込)









ホラー小説が続いたので、今度は軽い読み物をと思って、「バッテリー」を読んでみる。近々、映画の公開も迫っていて、ますます話題になってますね。100円コーナーで文庫本をとりあえず3巻まで一気に見つけたので、続けて読んでみようかなって思ってるところ。これって何巻まであるんだろうか?

父親の転勤で、両親の生まれ故郷である岡山県の地方都市、新田に引っ越してきた巧とその家族は、母親の実家で祖父と同居することになったのだが、抜群のピッチングセンスで少年野球のエースだった巧は、仲間たちとの別れや環境の変化にやや失望していた。しかし母親は病弱な弟の心配ばかりし、父親は野球になんて全く興味がないようで、巧の気持ちを全然理解していない。そんな時、巧も認めるほど、キャッチャーの素質を持った同級生の永倉剛との運命的な出会いが待っていた。中学入学を控えた二人は、互いにバッテリーを組むことを切望するようになるのだが…。

自分の世代で“バッテリー”といえば…大島やすいちのコミック「バツ&テリー」なんですけどね(笑)あれとは大違いの、ほのぼの感動系物語ですね。元々は児童書ってだけあって…文章は読みやすく、サラサラと読めてしまう。読書なれしているような人には、物足りなさもあるだろうが…友情、親兄弟との家族愛の微妙な感情はよく表現できていますよね。

特に自分も男兄弟2人なんでね、親近感がわきやすいかな。うちの場合は、弟の自分よりも、兄貴の方が両親に甘やかされていたので、小説とは逆だけど、なんとなく主人公に共感してしまったり。反抗的な態度を見せる主人公、これって虚勢だったり、嫉妬だったりするんだけどね、自分も経験あるよ、こんな気持ち。そんな風に自分の思春期を思い出し、照らし合わせながら読んでしまう。

シリーズもので、話がどんどん続くらしいが、この1巻目ではバッテリーを組む二人の少年の出会いが描かれており、野球小説として、物語が本格的にスタートするのは次巻以降なんでしょうね。将来は「タッチ」みたいに、甲子園とか目指しちゃうのかな??可愛いマネージャーが出てきて、二人で奪い合ったり(笑)






個人的採点:65点