宇宙捕鯨船バッカス 著:中島望
宇宙捕鯨船バッカス
中島望:著
角川春樹事務所 ISBN:4-7584-2049-1
2005年9月発行 定価880円(税込)
2007年、新年の1冊目は中島望のSF小説…カバーイラストはちょっとアレだし、人間に従順な美少女型アンドロイドなんかも出てくるけど、中身はしっかりハードSFしてますのでご安心ください。
第三次世界大戦により汚染された地球は、人類が始めて接触し、共存することを選んだエイリアン、アンデローブ人の驚異的な科学力を学び、宇宙交易も盛んになっていた。西暦2086年の、高校卒業を間近に控えた沖田正午は宇宙捕鯨船“バッカス”の船長・神武高虎と、その娘・亜衣と偶然出会ったことから、捕鯨船のクルーに志願。宇宙へと旅立つことになる…。
シリーズものらしく、既に続編も発刊されているので、これ1冊では物語は完結していません。まだ、続きは入手していないので、非常に続きが気になる、中途半端なところで終ってしまいました(^^ゞ
人類が接触した、人型のエイリアンと共存している世界というのは、なんか「マクロス7」っぽいね。「マクロス7」にも宇宙クジラの話があったし(笑)宇宙に憧れる少年が、宇宙船に乗り込んであっちこっち旅しながら…色々な経験を積み成長していくというオーソドックスなパターン。そんなところは野尻抱介の「クレギオン」シリーズにも似ているかなってちょっと思ったり。
宇宙に出る前の、未来の日本描写なんかは、けっこう面白く描けていた。まだ始まったばかりなので、これからの物語の広がりに期待。
個人的採点:65点