卵と小麦粉それからマドレーヌ 著:石井睦美
卵と小麦粉それからマドレーヌ
石井睦美:著
ジャイブ ISBN:4-86176-282-0
2006年3月発行 定価567円(税込)
中一の女の子が、友情と家族愛によって、悩み事を解決し、ちょっぴり大人に成長していく様子を描いた作品。2001年に発刊されたハードカバーの児童文学を文庫化したものだそうです。
私立の女子中学に入学したばかりの奈穂は「もう子どもじゃないって思ったときって、いつだった?」と奇妙な質問をしてきたクラスメイトの亜矢と仲良しになる。楽しい中学生がスタートし、やって来た13歳の誕生日の日に、母親の翔子が突然…料理を習うために家族を置いて留学すると言い出したのだ!
思春期の少女たちの考えや行動を、自分の子供の頃と比べながら、懐かしんでみたりもするのだけど…どちたかというと、大人は主人公よりも行動的なママさんに感情移入してしまう。まだ結婚もしていないので、子供の事となんか自分には未知の領域だけど、自分の人生を楽しむ余裕を持ちながら、色々な経験を生かしながら、生きて歳をとりたいなぁと感じた…。
子供のいじめ問題なんかも、ちょろっとでてきます。何事も逃げないで、自分の方で変わることが大切だよっていうのを教えてくれます。デリケートな問題なので、適当なこともあまりいえないけど…親の意識の持ち方も大事だよね。全てを学校の責任になすりつけているようじゃダメ…小説のように簡単に解決できないだろうけど、この作品に出てきたいじめられる側の父親みたいな考えも大切なのかなって思った。
個人的採点:65点