24 -CTU機密解除記録- 拒否権 上 著:ジョン・ホイットマン
- 24 -CTU機密解除記録-
拒否権 上
ジョン・ホイットマン:著 文永優:訳
英知出版 ISBN:4-7542-3024-8
2006年2月発行 定価620円(税込)
「24-CTU機密解除記録- ヘルゲート作戦」に続き、映像で始まる以前のCTUの活躍を描いた24の小説版を読む。前作とは著者が変わっているので(訳者は同じ)、雰囲気はかなり変わった感じがする…。
- ヘルゲート作戦から数ヵ月後、ジャックは捜査中のミスを指摘され、左遷されていた。現在は“グレイター・ネイション”と呼ばれる反政府組織に一人で潜入捜査の真っ最中。彼らが危険分子である証拠を掴んだジャックは…“グレイター・ネイション”の施設に突入し、リーダー格の男を逮捕した。しかし、彼らは…独自に掴んだ情報から、アメリカ国内に潜入したイスラム系テロリストを追いかけていたのだという…。一方、ワシントンでは新米国プライバシー法を巡り、法案を成立させようとするクインシー司法長官をはじめとする政治家たちに熾烈な駆け引きが行われていた。
- うーん、「ヘルゲート作戦」に比べるとテンポが悪いなぁ。いかにも翻訳ものを読んでいるという感じの回りくどさが目立つ。300ページ近く読ませて、ようやくラストの数ページで、エンジンが掛かってきたかなって印象。お馴染みのメンバーがバンバン活躍し、前半から飛ばしまくっていた前作の方が、24らしさは堪能できた。次の章へ移る直前の寸止め具合なんかも、前作の作家の方が上手だった。なんか、ジャックは似たような突入シーンばかり繰り返してるんだもんなぁ。
- ジャックが追うテロ事件と平行して、政治的な話が描かれていくのだが…どうやら後半では、それらがシンクロしていく模様。事件の全貌も全然見えてこず、上巻ではまだまだ。後半での巻き返しに期待したい…。
個人的採点:60点