ロケットガール 著:野尻抱介 | 105円読書

ロケットガール 著:野尻抱介

ロケットガール

野尻抱介:著
富士見書房 ISBN:4-8291-2618-3
1995年3月発行 定価651円(税込)










この間まで読んでいたハードSFの「クレギオン」シリーズを手がける、野尻抱介の「ロケットガール」を読む。もちろん古本屋の100円コーナーで見つけてきたのだが、今現在は絶版でAmazonのマケプレでも1000円になっているではないですか!?ただ、10月に富士見書房から「ロケットガール1  女子高生リフトオフ!」というタイトルの小説が出る予定なのだが、内容を読むと、どうやらこの作品の復刊のようだ。ついでに、アニメ化企画も進行中 だという。

女子高生の森田ゆかりは、16年前、新婚旅行中に行方不明になった父親を探すために、ソロモン諸島までやって来たのだが…日本出資の宇宙開発団体“ソロモン宇宙協会”のスタッフにいきなりスカウトされ、そこで働くことになってしまった。甘い言葉にそそのかされ、アルバイト感覚の軽い気持ち引き受けてしまったのはいいが、なんと彼女の仕事は、宇宙飛行士だった!

「クレギオン」なんかでも、けっこうドタバタコメディの要素が多い巻などがあったのだが、この「ロケットガール」は、その要素がメインになっている感じだ。ただ、それはロケットが発射するまでで(といっても、それまでが長いのだが)…なんとか宇宙にたどり着いた後半以降は、しっかりとしたSF話になっていく。前半のドタバタの中にも、さりげなくSF設定を盛り込んでいるのはさすが。

ラストのオチには大笑いさせられたものの、親父さんの一件などもっと詳しく知りたかったりもする(現在の状況は早々と分かるんだけれども)。ただ続編があるようなので…おいおい明かされていくのだろう。目下、100円コーナーを捜索中(笑)復刊が決まったということなとだが、なんとか旧版で揃えたいなぁ。

イラスト担当は山内則康…セーラームーンとかアイドル伝説えり子とかに参加していた有名なアニメーターさん。この頃のアニメで育った世代としては、アニメ企画や復刻版のキャラよりも、妙にセーラームーンチックな、ゆかりちゃんの方が好きなんだけどなぁ。(聞くところによると、既刊の続編も既にむっちりむうにぃのイラストらしい)






個人的採点:65点