アサシン 著:新堂冬樹 | 105円読書

アサシン 著:新堂冬樹

アサシン

新堂冬樹:著
角川書店 ISBN:4-04-873532-2
2004年8月発行 定価1,470円(税込)










新堂冬樹の「アサシン」を読み終わる。冷徹な殺し屋が一人の少女と出逢ってしまったことからはじまる、逃避行…新堂流の「レオン」+「トゥルー・ロマンス」。

花城涼は幼い頃から、とある組織の暗殺者を養成するスクールで、殺しの術を学び、一流の暗殺者となった。亮が“先生”と崇める、育ての親でもある組織のボスから…暴力団幹部の暗殺の仕事を言い渡され、早速準備に取り掛かる。そして遂に、暗殺を結構しようとしたその瞬間…突如現れた、一人の少女がターゲットをナイフで刺してしまった。彼女の名前はリオ…実は父親がその暴力団の男に騙され、自殺に追い込まれていたのだ。いつもは沈着冷静に対処する亮だが、咄嗟に少女の手を引いて、逃亡を助けてしまった…。

話のテンポはなかなかだが…新堂作品にしては、バイオレンスは控えめか?恋愛小説なども手がける作者だけに、両方のおいしいところを綺麗にそつなくまとめたってところかな。孤児を連れてきて、幼い頃から殺しを教え込むなんてところは、けっこう期待してしまったのだが…人の温かみに触れたことのない殺し屋が、女子高生との交流によって、人間らしくなっていくって…女子高生萌えのライトノベルっぽい部分が強い。

個人的には、もっと鬼畜に、バイオレンスに走ってくれても、良かったのになぁ…。帯の推薦文は女優の平山あやが書いていたし、女性にも読みやすい作品になっているのだろう。話はベタなので…展開に意外性は少ない。アクションやミステリーというよりは、やっぱりラブストリーの方がメインなのかな??






個人的採点:65点